松山英樹(26=LEXUS)が、執念の追い上げで16位に食い込んだ。54位から出て6バーディー、2ボギーの66で回り通算10オーバーの290。パターの調子を取り戻し、逆転優勝が絶望的な状況から意地を見せた。

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 決勝ラウンドの松山選手に、世界トップランカーの“静かな強さ”を見た気がします。グリーンが乾ききり、いいショットを打っても結果に結びつかない前日は9オーバー、水がまかれて軟らかくなった最終日は4アンダーでした。それだけの差がありながら、表情や所作が変わらない。開幕前日にドライバーが割れてしまっても、セッティングがシビアでも、全てを受け入れ、自分の中で処理できる態勢が整っている印象を受けました。ケガも経験し、強さのグレードが1段階上がったという見方もできるのではないでしょうか。

 きつい傾斜からでも安定した前傾姿勢で振れるアイアンショット、パットもベント芝にポアナが混じる厄介なグリーン上で力感なく、しなやかに打てています。2月に痛めた箇所を痛がるそぶりが全くなかったのも安心しました。ストイックな松山選手ですから、いろいろ試していると聞くドライバーが早くバチッと決まってくれれば、世界の頂点を争う今後がさらに楽しみです。(プロゴルファー)