小平智(28=Admiral)が1イーグル、4バーディー、3ボギーの68で回り、通算2アンダーの211で28位だった。

 5番から4連続バーディー、後半14番ではイーグルと快調に伸ばし、2サム同組で回った池田勇太(32)を引き離して難関の上がり3ホールへ。16番でボギーも、17番は2メートル、18番は5メートルをねじ込んで拳を握った。「ショットで攻めた結果、難しいところにいってしまいましたけど、ああいうパットを決められるようになったのが成長。もう1つ2つ減らせたかなと思うんですけど、最後の2ホールを考えれば“チャラ”かなとも思える。合格点はあげていいんじゃないですか」と胸を張った。

 この日はパットだったが、成長著しいショートゲームについては全英に絡んだエピソードがある。古閑美保夫人(35)は応援に訪れた2年前の全英を「(大会期間中)アプローチ練習場には1回も行かなかったと思います」と振り返る。ショットに絶対の自信を持つ小平は、練習でもショットをさらに磨くことが大半を占めていた。「逆にミケルソンは、アプローチ“しか”やらないくらいだったはずです」。今大会予選同組だった名手とは、準備段階に明確な違いが見て取れた。

 それも過去の話。美保夫人は「今週もですけど、今はいっぱいアプローチの練習もやってますからね」と笑う。昨年全米オープンと全米プロに初出場して予選を通過。4月には念願の初マスターズを4日間戦い、直後に米ツアー優勝も飾った。持ち味のショットに加え、小技に対する意識改革が進撃を支えている。小平は「明日は今日以上のスコアを出さないと上には行けないと思う。トップ10を目指して頑張りたい」と貪欲に言った。