ツアー初優勝を狙う香妻琴乃(26=サマンサタバサ)が、2年ぶりに首位発進した。7バーディー、1ボギーの66で回り6アンダー。七夕の短冊にダイエット成功を祈願し、毎日5キロのランニングと食事制限で4キロ減に成功。体のキレが戻り、スイングが安定した。3年ぶりの賞金シード権獲得へ、昨季賞金女王の鈴木愛(24)に並んで最高のスタートを切った。

2カ月前の七夕、香妻は短冊に願いを込めた。

痩せますように-。

それから毎日、どんなに練習で疲れていても5キロのランニングを欠かさなかった。「週に3回は食べていた」という大好きなラーメンとトンカツも断った。努力は目に見える形となり、五十数キロから4キロ減に成功。ぽっちゃりから、ほっそり体形になり、明らかにキレが増した。成績にも直結し、16年9月ミヤギテレビ杯第1日以来、2年ぶり2度目の首位に立った。

「みんなからも(太ったと)言われるし、体を絞ろうかなと思って。揚げ物は抜きで、ラーメンも1カ月半以上は食べていない。体が軽いし、調子が良くなってきましたね。うふふ…」

痩せてキレイになった上に、結果が出たのだから笑いが止まらない。しっかりとフェアウエーをキープし、パターも好調。13番パー4で5メートルのバーディーパットを沈めると、15番パー5では第3打をピンそば20センチに付けた。後半の5番パー5でも6メートルのパットを入れ、リーダーボードの最上段に名前を置いた。

「出場できる試合を増やしたい。優勝してもラーメンは食べません」

16年限りで賞金シード権を喪失。今大会は賞金ランク1位の申ジエ(韓国)が右手首痛で欠場したため、開幕3日前の11日に急きょ出場権が巡ってきた。苦しい時期も経験したプロ8年目。ダイエットに成功し、今度はツアー初優勝で笑ってみせる。【益子浩一】