初出場の比嘉真美子(25=TOYO TIRE)が、悲願の海外メジャー優勝に望みをつないだ。第1日から単独首位の比嘉は3バーディー、3ボギーの71で回り、通算6アンダーの207で3位に後退も、首位とはわずか1打差。最終日は日本女子では77年全米女子プロを制した樋口久子以来、2人目のメジャー優勝を目指す。セリーヌ・ブティエ(フランス)と劉■(中国)が通算7アンダーで首位に立った。

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大舞台での優勝へ、望みをつないだ。第1日から単独首位を走ってきた比嘉は、3位に後退したものの、首位とはわずか1打差だ。4番パー4で10メートルのバーディーパットを沈めると、指笛とともに歓声を浴びた。続く5番パー5でも約5メートルを入れて2連続バーディー。パー4で3つのボギーを打ったが、71で回りV圏内に踏ん張った。

「悪い位置ではないと思う。ベストとはいかないかもしれない。でも、大崩れもしていないので(自分に)合格点はあげられる」

慣れない環境に苦戦した。決勝ラウンドは2人1組だが、前日のサスペンデッドの影響で3人1組に。全選手が1番からのワンウエー方式も重なって進行が大幅に遅れ、前の組を待つ時間が長くなった。

「かなり長い時間をコースに立っていなければならなかった。今(燃料)タンクは3%くらいしかない。疲労をとって、たくさんご飯を食べて、自分のタンクを100%近くに戻せるようにしたい」

13年全英女子オープンでは初出場で7位、昨年は4位となった。今回、逆転優勝すれば77年全米女子プロの樋口久子以来、日本女子では42年ぶり2人目の海外メジャー制覇となる。東京五輪を1年後に控える日本ゴルフ界に、これ以上ない光明になる。比嘉は「重圧の中で自分がどういうゴルフができるかが、プロとしての楽しみの1つ。コースと自然と向き合ってベストを尽くしたい」と、気合を入れて最終日に挑む。

◆日本人の海外メジャー優勝 男女を通じて樋口久子が77年全米女子プロで優勝したのが唯一。宮里藍は09、11年エビアン選手権で計2勝しているが、同選手権がメジャー大会に昇格したのは13年から。男子は全米オープンで80年青木功2位、17年松山英樹2位が最高成績。他には中嶋常幸の88年全米プロ3位など。

※■は金ヘンに玉