松山英樹(27=LEXUS)の全米初制覇はならなかった。

首位と10打差の23位から出て、6バーディー、2ボギー、1トリプルボギーの70で回り、通算2アンダー、282の21位で競技を終えた。決勝ラウンド2日間で13個のバーディーを奪うも、要所でミスが出て浮上はならなかった。ゲーリー・ウッドランド(米国)が13アンダーで、3連覇を目指したケプカの追撃を振り切りメジャー初制覇を果たした。

松山は、最後まで流れをつかめなかった。5番でこの日最初のバーディーを取って迎えた6番パー5。海岸線沿いに岬のように突き出した打ち上げのロングコースに、落とし穴が待っていた。第1打を岸壁の端に、第3打をグリーン手前右の深いラフに打ち込み、いずれもペナルティーでトリプルボギー。追撃ムードは完全にしぼんだ。

その後はバーディーを取ってはボギーで後退。終盤に3つのバーディーで、この日は1アンダー。4日間通算19個のバーディーとなった。「波に乗りそうなところで、自分の嫌なミスが出た。精神的にもダメ。技術的にもすべてのシチュエーションに対応できるようにならないと」と反省を口にした。

全米オープン2位となった17年以降、なかなか調子が上がらない。昨年は4位が3度あったが優勝はなし。今季もメモリアル・トーナメント最終日に64をマークし6位とようやく調子を上げてきた。それでも「毎試合毎試合やっていく中で、何がダメで何をしなければいけないか、少しずつ把握できるようになった。だいぶ良くなってきている」と手応えを感じている。あとは結果だけ。停滞はあっても進化を続け、来るべき時を待つ。