ゴルフのAIG全英女子オープンを制した渋野日向子(20=RSK山陽放送)が27日、国内女子ツアーで29日に開幕するニトリ・レディース(北海道・小樽CC)の練習ラウンド(R)を高熱による体調不良で回避した。

この日、会場でパットの調整を約30分しただけで札幌市内の病院に直行。急性副鼻腔(びくう)炎の診断で点滴を受けた。強行出場する意向だが、万全とは程遠い状態で臨むことになりそうだ。

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全英女王の渋野が、再び体調不良に見舞われた。この日朝に38度5分の高熱があったが、午前7時半ごろに会場入り。約30分、パットの調整をこなした。いつもの笑顔はない。右の頬が幾分、腫れているようでもあった。同8時半から練習Rをこなす予定にしていたが、体調が悪化したため急きょキャンセル。札幌市内の病院に直行し、診察を受けた。

結果は急性副鼻腔炎で、点滴と抗菌剤の投与を受けた。大会広報は「まだ熱があるので、今日1日は安静にするしかない状況」と説明し、渋野は会場に戻ることなく宿舎ホテルで静養。この日夜に、小樽市内で開かれたプロアマ前夜祭は欠席した。

会場で練習を開始した前日26日には、右奥歯の痛みを訴えていた。渋野は「謎の痛み。しみるわけじゃないから普通にご飯は食べられましたけど、ティーを刺す時に顔を下げると、めちゃ痛いです」と明かしている。

前傾姿勢で痛みを発症するのは副鼻腔炎の症状で、集中力の低下も起きやすい。点滴と抗菌剤投与の影響もあり、この日夕方までには回復の兆しが出てきたという。所属事務所側は強行出場する方針を示唆しているが、高熱を出したこともあり、万全とは程遠い。仮に再び高熱が出れば、28日のプロアマ戦や、29日の開幕にも影響が出てくる。

全英から帰国後すぐに出場した北海道meijiカップの大会中にも、喉の痛みと発熱を訴えながら強行出場した経緯がある。疲労回復を最優先させるため、前週のCATレディース(神奈川)は欠場。それでも、たまった疲れは残り「(歯が)食いしばれない分、アイアンが飛んでいない気がする」と話していた。

日本女子プロ選手権(9月12日開幕)で、全英を含む“メジャー3連勝”を狙うため、次週のゴルフ5レディース(茨城)は欠場する。最悪、今大会に出場できなければ、国内ツアー3戦連続で欠場することになる。賞金は現在1億円の大台目前の約8480万円でランク2位。世界ランクを含めて少しでも上積みをしたい。事務所側は「本人は出場する意欲を見せています」と説明。渋野の回復が待たれる。【益子浩一】

◆副鼻腔炎◆ 鼻の穴の周囲に複数ある空洞を副鼻腔といい、そこで炎症が起きる病気。風邪などが原因で発症する急性副鼻腔炎と、そこから慢性化することで副鼻腔にうみなどがたまる慢性副鼻腔炎(俗称・蓄膿=ちくのう=症)がある。慢性化すると完治には1カ月以上かかり、場合によっては手術が必要になる

◆渋野の強行日程 全英女子OP後は、長距離移動をはさみ、翌週の北海道meijiカップに出場。テレビ出演などで練習ができないまま、事実上のぶっつけ本番で大会に臨んだ。第1日に38度の発熱と喉の痛みを訴えながら強行出場を続け13位に入った。その後も、全英から3週連続でNEC軽井沢72トーナメントに出場。体調不良は完治せず、せきをしながら優勝争いを繰り広げた。18日の最終日は、首位で迎えた最終18番で優勝を目前にしながら痛恨の3パット。そのホールをボギーとし、3位に終わった。