AIG全英女子オープン優勝の渋野日向子(20=RSK山陽放送)が20歳ラストマッチを13位で終えた。

どんな20歳だったかを問われて「昨年11月はQTやってて、やっと40位に入って試合(ツアー競技)に出られるようになって。試合(3月ヨコハマタイヤPRGRレディース)に出たら6位になって、優勝(5月サロンパスカップ)して、優勝(7月資生堂アネッサレディース)して(8月の)全英に勝っちゃって。なんちゅう1年だ」と笑った。

激動の1年を漢字1文字で振り返るなら?

「う~ん“恥”ですかね。なんか、今、パッと浮かびました。世間にだんだん知っていただけるようになって恥ずかしいという意味で」と照れくさそうだ。

最終日はアイアンショットに苦しんだ。「スイングの気持ち悪さがずっとあった」と話した。

3番パー4は残り129ヤードの第2打をピン左8メートルへ。フェアウエーから、グリーンのセンター前方のチャンスに切られたピンへ、同組のヤン・ジン、ジェニファー・クプチョが1メートル内につけたのと対照的だった。10番パー4も申し分ないライから、ショートアイアンの第2打をピン奥10メートルへ。下りにタッチを合わせきれず、2・5メートルもオーバーして、3パットボギー。同組2人が下りを残すのを警戒し、グリーン手前に外し、上りのアプローチからパーを拾ったのとも対照的。

上がり2連続バーディーを喜びながらも「そこまではポンコツでした。私の今年の流行語に当てはまる。ショットが乗りもしない(パーオンもしない)」。調子の悪さもあり、この日ばかりは米ツアーメンバーとの差を見せつけられた。

逆転賞金女王へ。21歳の誕生日となる15日に開幕する伊藤園レディースから、大王製紙エリエール、最終戦LPGAツアー選手権リコーカップまでの3試合は、申ジエ、自分を抜いて賞金ランク2位に浮上することが確実の鈴木愛と、三つどもえの争いになる。

「抜かれて当然と思っています。結果を出さなきゃいけないのに、結果を出せないんですから。経験の差、実力の差、レベルの違いを実感します」。現状は謙虚に受け止めた。だが、戦いにキャリアも、年齢も関係ない。「(女王になるには)残り3試合、全部優勝じゃないとダメと思っています。攻めの気持ちでいかないと」。21歳も周囲の注目を集め続け、恥ずかしい自分でいられるように。残り3試合は、渋野日向子にとって正念場になる。