男子ゴルフで昨年、一昨年と2年連続賞金王の今平周吾(27)が16日、世界選手権シリーズのメキシコ選手権(20日開幕)に出発前に、成田空港で取材に応じた。

新型コロナウイルスの感染拡大が伝えられる中、厳重にマスクを着用して対応。今大会は、石川遼の専属キャディーを務めるなど、経験豊富な加藤大幸キャディーと初タッグを組むことを明かした。「加藤さんは海外でもやっていたので頼りになる。20位以内には入りたい」と、予選落ちが続く海外での飛躍を誓った。

標高の高いメキシコは、昨年も経験したが「ドライバーとかでも距離が出るので(昨年)初めて出た時は合わせるのが難しかった。でも、どのぐらい飛ぶか分かっている」と、昨年の39位を上回る自信をのぞかせた。今大会から一時帰国後は、世界選手権シリーズのデルテクノロジーズ・マッチプレー(3月26日開幕)、マスターズ(4月9日開幕)と、米国での試合が続く予定。現在は世界ランキング36位で、東京オリンピック(五輪)出場権を手にできる位置にいるが、同23位の松山英樹、同82位の石川遼と、自身を含めて日本人の1~3番手が、そろって出場する。「少しでもランキングを上げられるように、1試合1試合、大事にしたい」と、周囲の結果に関係なく、好成績を続けて五輪切符をつかみたい考えだ。

約2週間前の今月初旬には、東京五輪の会場となる埼玉・霞ケ関CCで18ホールを回り「(五輪に)出たいなと、あらためて思った」という。同コースは、実家から車で約15分の地元。「名門なので、なかなか行けなかったけど、たまに知り合いのメンバーと行っていた」と、どの選手よりも“地の利”はある。「昔よりもグリーンの傾斜もきつくなっているし、大きくなっている」と、本番を見据えた下見も完了し、気持ちも高ぶっている。

年明けからはUAEでの試合を挟みながら、大阪でコースを回ったり、トレーニングを行ったりと、状態を上げてきた。今大会から帰国後も国内でトレーニングに重点を置いて「走り込みやスクワットで下半身を鍛えたい」という。国内の開幕戦となる東建ホームメイト杯(4月16日開幕)を前に、マスターズまでに技術面も体力面も仕上げていく計画だ。