ツアー開幕の見通しが立たない中、女子プロゴルファーはシーズンに向けた調整を続ける。日刊スポーツでは主要クラブメーカーの主な契約プロや、使用予定クラブを、クラブ調整のクラフトマン、プロ担当の目から随時紹介。

「クラブのプロが見たプロ」として、2020年シーズンの目標や注目ポイントを探る。第5回はダンロップ契約の安田祐香(19=NEC)。

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アマチュア優勝を飾った滝川二高の同級生・古江彩佳とともに、ミレニアム世代で注目度はMAXだ。強い目力、キュートなルックスもあるが、実績が圧倒的。アジアパシフィック女子アマ優勝のほか、昨季のAIG全英女子オープン、エビアン選手権の海外2試合と国内ツアー20試合の出場22戦で予選落ちが1度しかない。

担当のクラフトマン(CM)は「アドレスして弾道がイメージできるかをクラブを選ぶポイントに置いているようですが、クラブの性能に任せる部分は任せた上で、こだわりもある。勝みなみプロと新垣比菜プロを足して2で割ったようなタイプ」。自社契約の先輩プロ2人を例に説明する。

プロで戦う準備も進む。今季からドライバー、3番ウッドにゼクシオイレブンを使う。ミスヒットへの寛容さに定評があるシリーズで、ミート率も向上。オフ段階で平均4・5ヤードの飛距離アップを実現した。元来ショットメーカー。グリーンを狙うショットの距離が短くなれば、ツアー初優勝への道のりも短くなる。

プロスタッフの受けもいい。「何にでも興味を持ってチャレンジする。自分に合ったものを試そうとしてくれる」。新しいクラブを広めたいメーカーにはありがたい。庶民的な人柄も魅力だ。「神戸本社に来てくれた時、昼食を予約しようと思ったら、安田プロが『従業員食堂がいい』と言うから、そこで食べました。自分を飾らない。しっかりと周りが見え、周りに左右されない」。CMはそんなエピソードを、うれしそうに明かした。【加藤裕一】

◆安田祐香(やすだ・ゆうか)2000年(平12)12月24日、神戸市生まれ。ゴルフは西灘小3年から、坂田信弘主宰の坂田塾神戸校で始める。滝川二高で17年日本女子アマ優勝。昨年はオーガスタナショナル女子アマ3位、アジアパシフィック女子アマ優勝、メジャーのエビアン選手権ベストアマ、全英女子オープン予選通過。プロテスト4位合格で、最終QT2位。大手前大在学中。163センチ、53キロ。

<安田祐香のダンロップ契約クラブ>

▼1W=ゼクシオイレブン(ロフト角9・5、10・5度…コースで使い分け。シャフト=USTマミヤ アッタスG7、硬さ5S、長さ45・125インチ)▼3W=ゼクシオイレブン(15度)▼ユーティリティー=スリクソンZ H85(3U19度、4U22度)同 U85(5U25度)▼アイアン=スリクソンZ585(6I~PW)▼ウエッジ クリーブランド RTX4 ツアーサテン(48、52、58度)▼ボール=スリクソンZスターXV