渋野日向子(21=サントリー)の今季初戦は1打及ばず、予選落ちに終わった。59位で出て3バーディー、3ボギー、1ダブルボギーの2オーバー、74で回り、通算も2オーバーの146。71位タイに終わり、第3ラウンド(R)に進めなかった。それでも言い訳せず「死ぬほど練習しないと」と宣言。新型コロナウイルスの影響で次戦は未定だが、雪辱を誓った。田中瑞希(21)が通算9アンダーで首位。昨季賞金女王の鈴木愛(26)は3打差で2位につけた。

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渋野が痛恨のダブルボギーを喫したのは、第1Rに続き、2日連続でスタートから5ホール目だった。インスタートの14番パー5。ティーショットを右に曲げると、第2打で木に当ててしまった。第5打でようやくグリーンに乗せ、2パットを要した。その後、イーブンパーに戻したが、終盤の6、8番でボギー。70位タイまでが予選通過の中、ホールアウト時点で71位。当落線上にあったが、1打及ばなかった。

渋野 全体的に、本当にダメダメでした。このオフにやってきたことが、全て意味なかったんじゃないかな、と思うような内容でした。練習をたくさんしていても、試合でできないと意味がない。死ぬほど練習しないといけないと思った。

第1Rは大雨で開始が1時間遅れ、34分間の中断に見舞われる午前スタートだった。この日は午後12時49分に最大瞬間風速15・7メートルの強風が吹く午後スタート。運に見放されたが「風の方向は分かっているので全部自分のミス」と言い訳しなかった。第1Rで、動かしたマークを戻し忘れ、プロ初の2罰打を課された。凡ミスが予選落ちの要因とも映るが「今日(第2R)の方が悔しい。昨日の2打よりもったいないことが、今日は多かった」と潔く振り返り、笑顔まで見せた。

ホールアウトから2時間以上経過した、午後7時近くまでパッティング練習を繰り返した。オフ期間だけでウェッジを4本も使用不能にするほど練習してきたが、まだ足りない。ホールアウト直後に話した「死ぬほど練習」を、早々に有言実行。今大会から投入した新パターは「使わないと慣れない」と、さらにレベルアップを目指している。

努力が報われず悔し泣きしたくなる状況でも「まったく泣いてないです!」と笑い飛ばした。昨年、賞金女王を争っていた11月の伊藤園レディースで予選落ちしたが、続く大王製紙エリエール・レディースで優勝。屈辱を味わうたびに強くなってきた。次戦は最速でも1カ月半以上先となるが、さらにたくましさを増して帰ってくる予感が充満していた。【高田文太】

◆渋野の予選落ち レギュラーツアーで喫したのは国内のみ。昨年は4月のヤマハ・レディース葛城から予選落ちのない11月のTOTOジャパンクラシックを含む25試合連続で予選を通過し、7カ月間予選落ちがなかった。今回の予選落ちは、昨年11月の伊藤園レディース以来。プロデビュー戦の17年日本女子オープン、18年アース・モンダミン・カップも含め、通算34戦目で6試合目。