国内女子ゴルフツアーとして行われる、TOTOジャパンクラシック（6～8日、茨城・太平洋クラブ美野里C）に、妊娠7カ月で出場する横峯さくら（34＝エプソン）が3日、日刊スポーツの取材に応じた。横峯のツアー出場は予選落ちに終わった、8月のNEC軽井沢72以来、約3カ月ぶり。9月に妊娠を発表して以降は初めての試合で、出産は来年2月下旬を予定している。横峯は14年に森川陽太郎さんと結婚。今大会は森川さんをキャディーに起用することも明かし「3人で戦えると思うとすごく楽しみ」と、開幕を心待ちにしている。横峯のコメントは以下の通り。

－現在の体調は

横峯　体調はすごくいいです。おなかも膨らんできているけど、スイング自体は全然問題なくできます。ドライバーの飛距離は20ヤードぐらい落ちていますが、キャロウェイさんが今の自分に合うようにクラブを調整してくれたので、問題なくプレーできます。本当に感謝です。

－これまでとの感覚の違いはあるか。また、医師からの助言などはあったか。

横峯　胎動は感じます。スイング中に動くこともあります（笑い）。妊娠初期の時期は体調が悪い日もあったのですが、現在は体調はすごく良く、プレーをすることに影響もないので大丈夫です。医師からは「ゴルフを幼い時から今までずっとプレーしているので、妊娠後も体調さえ良ければ試合に出たり、練習しても問題ありません」と言われています。

－どのような思いから出場を決意したのか

横峯　米国ツアーでプレーしている時に、おなかが大きくてもプレーしている選手を何人も見ました。それまでは、妊娠したらゴルフはできないと思っていたのですごく驚きました。私はその光景を見て勇気をもらえたし、人生の選択肢が広がりました。今度は日本で私がその姿を見せることで、他の女子プロ選手の選択肢が広がったらうれしいなと考えていました。

－今大会後、出産までに大会に出場する予定は。

横峯　今後は、今のところ出場権がないので出場予定はありません。

－おなかに子どもがいることで、これまでと何か違った感情などはあるか

横峯　今までは主人がキャディーを務めてくれて、2人で戦っていましたが、今週はおなかの子と3人で戦えると思うとすごく楽しみです。いつか子どもが大きくなったら「おなかにいる時に一緒に試合に出たんだよ」と話したいです。

－今大会の意気込みを

横峯　少しでも上位で戦えるようにしたいです。ここでいいプレーをすることで、勇気や感動を少しでもお届けできたらうれしいです。

◆妊娠7カ月　一般的に「安定期」と呼ばれる妊娠中期にあたる。子宮が大きくなり、静脈圧迫による血圧低下で息苦しくなるといった症状が出やすいのがこの時期の特徴。他には手足がむくみやすくなる。胎児の体重は1キロを超え、このころには性別も判別できるようになるといわれる。