女子ゴルフの渋野日向子(21=サントリー)が、自分大改造に着手する。6日開幕のTOTOジャパンクラシック(茨城・太平洋C美野里)へ向け、5日は会場で練習。海外遠征、国内ツアー2戦連続予選落ちと不振にあえぐ中、これまでのスタイルを見直すことを表明した。

「直感でイケイケどんどんで何も考えず攻めのゴルフをしてきたが、それでは今の私から前に進めない。結果より、今は内容をちゃんと見ていかないと」

全英女子オープンを勝ち、国内4勝を挙げた昨年。ショットでピンをがんがんねらい、強気のパットで何度も勝利をもぎ取った。しかし、それを改め総合的なレベルアップを目指しグリーンでのボールの落としどころなど、細かな技術から積み上げていくつもりだ。

「いろんな人の意見を聞きながら回る」と、今回は初めて、上田桃子やテレサ・ルー、男子選手を担いだ経験のある古賀雄二キャディーとタッグを組む。

この日、野沢真央との練習ラウンドでは、頭をフル回転させ、グリーンのピンポジションを想定したアプローチを何度も練習。バッグにしのばせた大量のおかしも手を付ける余裕もなかった。

前日には交流のある成田美寿々、青木瀬令奈とイタリアンレストランで会食。青木とは、デビュー戦で同組になって以来、なにかと面倒を見てもらっている間柄。「先輩とは思えないほど2人ともやさしくて、たくさんおしゃべりをして楽しく過ごしました。2人がいて、私はすごく救われている」とリフレッシュした。

大活躍したあとの2年目でもあり、周囲の期待に応えようとするあまり「結果に対しての気持ちがすごく強すぎた」という。会見では「だから今(現在)は、すごい元気ですけど、病んでいってしまうのかな」と、自己分析した。

今後はリップサービスの「優勝」や「賞金女王」といった言葉も封印。さらに強くなったニューしぶこ完成まで、渋野は地道な努力を積み重ねる。【桝田朗】