渋野日向子(22=サントリー)は71とスコアを1伸ばし、通算6アンダー、今年最高の3位で国内競技を締めくくった。「耐えきれない部分もあったけど、スコアを伸ばせた。気持ちで1打、2打とか、0・5打伸ばせるんだなと実感します」とかみしめた

「2020年は2019年よりも価値のある1年だったと思います」

昨年はAIG全英女子オープンで、日本勢では樋口久子以来42年ぶりのメジャー優勝を飾り、シンデレラストーリーの幕を開けた。今年はその全英で“惨敗”し、予選通過もおぼつかない「どん底」を経験した。その経験に意味がある。

「そういう経験をやらないと前に進めない。以前に“戻りたい”という思いでなく、これから“作り上げる”という気持ちに苦しんで、気付けました」

来年の東京五輪に対する意識も変わった。「米ツアー参戦を目指す過程にオリンピックがあるというか。そう考えると自分のレベルも上がる。すると結果もついてきて、世界ランクも上がって(東京五輪に)という感じです」。12月10日から全米女子オープン。「大きな大会、しかもアメリカで。ありがたい。悔いの残らないように戦いたい」。すっかり元気になってきた。