ツアー通算1勝の金田久美子(31=スタンレー電気)が1イーグル、3バーディー、ノーボギーの67、5アンダーで初日を終えた。

インからスタートし、出だしの10番で初バーディーを奪うと、パー5の13番ではピンまで53ヤードの距離から58度のウエッジで狙ったアプローチがそのまま入ってイーグル。その後も「ピンチが3回くらいあった」と言うが、4番では7メートルのパットを沈めるなどしてしのぎ、ノーボギーで終えた。

金田は「反省点はないです。最後まで集中力切らさずにプレーできた」と振り返った。

好ショット連発の背景には意外な理由があった。今年初戦となった先々週のダイキン・オーキッド・レディースの大会直前。以前から感じていた腰痛対策で、はり治療に向かうと「全く痛くなくなった」と腰の状態が向上した。しかし、そのおかげもあり「(初日から)振りすぎてしまった」。2日目の朝になると「ぎっくり腰みたいになっちゃった」と腰痛が再び悪化。棄権も考えるほどだったが、推薦出場で翌週も試合がなかったことから痛み止めを飲むなどして競技を続行した。

無理を承知でのラウンドだったが、「腰をかばうように腹筋にすごい力を入れて振ったら意外とすごく良くて、ショットが曲がらなかった」と何かをつかんだ。ダイキンは惜しくも予選落ちとなったが、同じスイング感覚のまま練習を積み、今大会へ。5年ぶりに変更したというアイアンとの相性も合い、高いショット精度でこの日のスコアにつなげた。

金田は「ショットが良いとこんなにゴルフが楽なんだなと思いました」と笑顔で振り返った。現在はシード権がなく、目標はリランキング後の後半戦出場権獲得。アイアン変更やシャフトの重さを20グラム重くするなどの変化があったため、通常はハーフのみの練習ラウンドも今回は開幕2日前、前日と2日連続で1ラウンド回るなど準備も万全。2日目以降へ向け「ベストテンを目指していつもやっているので、また良いプレーがしたい」と意気込んだ。