渋野日向子(22=サントリー)の米ツアー遠征が、6月末までの約3カ月間になることが濃厚となった。今年メジャー初戦ANAインスピレーション(4月1日開幕)から第2戦全米女子プロ選手権(6月24日開幕)までになる。この日は3アンダー、69で首位と4打差14位発進。遠征前の“国内最終戦V”へ、好位置につけた。稲見萌寧(21)が7アンダーで首位に立った。

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渋野が約3カ月に及ぶ米ツアー長期遠征の腹をくくった。この日のホールアウト後のインタビューで「6月末までは(日本に)帰れないと思っています。その覚悟です」と語った。

この日、米女子ツアーが公式サイトで渋野のロッテ選手権(4月14日開幕、ハワイ州)出場を発表。すでに出場を決めている今年のメジャー初戦ANAインスピレーションの翌週大会だ。その後も昨年推薦出場予定で中止になったHSBC女子チャンピオンズ(4月29日開幕、シンガポール)ホンダLPGAタイランド(5月6日開幕、タイ)や、同じアジアシリーズのブルーベイLPGA(同13日開幕、中国・海南島)に出て、メジャー第2戦全米女子オープン(6月3日開幕)同第3戦全米女子プロ選手権(同24日開幕)まで米ツアーに腰を据える。

遠征最終戦の全米女子プロ選手権は、世界ランクをベースにしたオリンピック(五輪)ランクで東京五輪代表が決定する6月28日に重なる。「でも、私の中では(五輪と米ツアーは)別物。五輪より米ツアー。Qスクール(ツアー出場権を得る予選会)に出なくても、試合でポイントを重ねると来年の出場権にもつながるシステムもあるらしいので…。五輪は通過点と思っています」。結果的に代表になれたら、それでいい-。遠征は“手段”ではなく“勝負”だ。

この日は上がり2連続バーディーで3アンダーとし、首位と4打差フィニッシュを決めた。「17、18番でポンポンと上に上がって、一安心です」。遠征前最後の大会で優勝し、弾みをつける気満々だ。【加藤裕一】

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