女子ゴルフのメジャー、ANAインスピレーション開幕を翌日に控えた3月31日(日本時間1日)、渋野日向子(22=サントリー)が、米カリフォルニア州ランチョミラージュにある、会場のミッションヒルズCCで、大会を中継するWOWOWのインタビューに応じた。

今大会は2年連続2度目の出場で、昨年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で、9月に開催された。それだけに「前回から半年ちょっとくらいしかたっていないので、何となく覚えているところが多いです」と話した。51位だった昨年よりも経験を積んでいる分、コース攻略の幅も広がっている様子をにじませた。

3月28日まで宮崎で行われた国内ツアーのアクサ・レディースに出場していた。過密日程となるが「時差ぼけとかはあまりなかったですし、体調も良いので、そこに関しては問題ないと思っています」と、万全を強調した。今大会出場を決めた理由については「どうしても将来、米国ツアーで戦いたいので、出場権があるならば、どの試合も出たいなとは思っている」と説明した。今後は米ツアーのアジア遠征で、シンガポールやタイなども転戦する計画で、多くの移動を伴えば、それだけ新型コロナウイルス感染症対策も万全を期す必要がある。それでも「リスクがあっても、どうしても行きたかったです」と続けた。

昨年大会は、気温40度を超える日もある猛暑の中でのプレーだったが「その時とは別の感じがします。天候、気温も去年より10度ぐらいは低いですし、こんなにコースも難しかったかな、という印象もあります。前よりちょっと難しいなと感じます」と話した。特に難しさを感じたのは「ラフの粘っこさもかなり去年より強くなっているんじゃないかなと思いましたし、グリーンのコンパクションもかなり。ウエッジでも10ヤードぐらいランするところがあるので、かなり落としどころが大事だなと思いました」と説明した。

「今はスイングを改造中ということですが、新しいスイングの感覚は?」という、WOWOWからの質問には「特に悪いイメージはなく、こちらに来ても、むしろ良くなっているなと思えるぐらいのスイングができていたので試合はちょっと楽しみだなと思います」と話した。

今大会のカギを握るプレーについては「フェアウエーキープもかなり大事なんですけど、フェアウエーキープしたところでやっぱりグリーンがかなり硬いので、本当にショットが大事になるというか。その後のロングパットだったり、グリーン周りのアプローチであったり、そういったところでしっかり拾ってパーを取っていくっていうことだったり。バーディーを取れそうなところだったら頑張って取る。ダボ(ダブルボギー)を取らないようなゴルフができたらいいんじゃないかなと思います」と語った。

今大会は、優勝した選手が例年、18番のグリーン横にある池に飛び込む“儀式”が有名だ。そのイメージがあるか問われるか「全然できていません! あはははっ」と大笑い。それでも直後には「(国内ツアーに4週連続で出場し)今週は私の中で5連戦の最終戦かつメジャーなので、身体的にはもしかしたら疲れているかもしれないんですが、すごくやる気はありますし、体調的にも良いなと思っていますので、しっかり4日間戦えるように。日本からずっとやってきている“やり切ること”を大切に、しっかりやっていきたいと思います」と、まずは予選通過と、さらなる健闘を誓って力を込めていた。