国内男子ゴルフツアーの21年第3戦中日クラウンズは29日、愛知・名古屋GC和合C(6557ヤード、パー70)で開幕する。10年大会で最終日に伝説の「58」をマークし、逆転優勝を飾った石川遼(29=CASIO)は28日、プロアマ戦に出場した。

コロナ禍で昨年大会が見送られ、2年ぶりに名古屋GC和合Cに出場する。「芝が例年より伸びて、青い印象。考えることがすごく多いコース。やっぱり難しいなと思います。歴代優勝者というより挑戦者の気持ちでいきたいですね」。

伝説的優勝を飾った11年前も、コースを攻略したという意識は薄い。「1日はまって優勝しただけ」。当時の攻め方はドライバーを手に、満振り、できるだけ飛ばして、短い距離の第2打でチャンスを作った。「第2打の残り距離が60~70ヤードが多くて、感性に頼ったゴルフ。実際、3日間は苦しんでいて、その3日間の記憶は全くない。若かったなと思います」。

キャリアを重ねた今、和合Cで念頭に置くのは「いかにパーオンをするか」-。「第1打でリスクを冒し、第2打を楽にするか。第1打を刻んで、第2打の距離を残すか。そういうマネジメントを考えていくのが楽しい」。硬軟織り交ぜ、ベストの選択を模索しながらコースに挑む。【加藤裕一】