今年初の国内メジャーは、ミレニアム世代の西村が混戦を制した。ツアー7勝の佐伯三貴氏(36)が、優勝の要因を分析した。

西村の勝因は「時間の使い方」「感情のコントロール」「ショット・パットの正確さ」の3点が挙げられると思います。

時間の使い方は、最終組の特に首位で出た高橋との差を感じました。今シーズン何度も最終組でプレーしている高橋ですが、今回はメジャーということもあり朝からとても緊張しているように感じました。

優勝経験はないものの常に上位にいる高橋ですが、今回も慎重になりすぎたのか、プレーにいつもより時間をかけていたように見えました。逆に一番若い西村が、いつもと変わりなくプレーしていました。大里を含め3人で最も近い時期に勝っているのが西村。時間の使い方に経験の差が出たと思います。

西村は、気持ちを表に出さない。笑いながら強いという感じでした。我々の時代はシリアスさがかっこいいというタイプがいっぱいいました。選手にもよりますが、楽しそうに笑っていて勝つという新しいタイプだと思います。それが下の選手にも影響を及ぼしていくと思います。

150センチとプロの中でも小柄な選手ですが、ショットやパットは正確。今大会でボギーはわずか4個。平均パット数も大会前まで全体5位。大会中でも今日が1番グリーンが速く、苦戦する選手が多い中、西村のパットはとても安定していました。

最終日の優勝争いは上位で争う選手の平均年齢が低い戦いでしたが、大会を通じてベテランも頑張っていました。その中で若手が勝った。今後のメジャーでも、自分もやれるという若手がどんどん出てくると思うし、ベテランも頑張る。今回のメジャーが4日間楽しみました。(プロゴルファー)

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