国内ツアーで今年1勝を挙げている男子ゴルフの金谷拓実(22=フリー)が15日、メジャーの全米プロゴルフ選手権(5月20~23日、米サウスカロライナ州)などへの出場のため、米国へと出発した。

昨年10月にプロ転向し、将来の目標に米ツアーメンバー入りを掲げる金谷にとっては重要な海外遠征となる。現在の心境については「ワクワクの方が大きいです」と語り「武者修行じゃないですけど、結果的に良い経験ができたらいいと思いますし、チャンスをしっかりつかみたい」と意気込んだ。

「全米プロ-」では東北福祉大の先輩で、マスターズを制した松山英樹とも競演することになる。メジャー連勝を狙う大先輩について聞かれると「会える時があれば、マスターズおめでとうございますと伝えたいです」と言い、「一緒に練習できたりすれば自分にとってはすごく勉強になりますけど、なるべく邪魔にならないようにしたい」と恐縮気味に話した。

金谷は現在、世界ランキング76位で「全米プロ-」後は米ツアー、メモリアル・トーナメント(6月3~6日)への推薦出場も決定している。その後は世界ランキング60位以内が出場権獲得の目安となるメジャーの全米オープン(6月17~20日)出場を目指し、「メモリアル-」終了後に同ランキング60位以内に届いていなければ、そのまま米国で同大会の予選会に参加予定となっている。

加えて全米オープン翌週に行われる欧州ツアー、BMWインターナショナル・オープン(6月24~27日、ドイツ)、メジャーの全英オープン(7月15~18日、英国)の出場権も得ている。そのため、日本帰国後の自主隔離期間なども考慮し、そのまま米国から欧州へ移動しながら約2カ月間の長期遠征に臨むという。

各試合でより良い結果を残すことは欧米両ツアーでのシード権獲得や東京オリンピック(五輪)の代表争いなどにも直結する。金谷は「1試合1試合が大事になる。まずは結果を出したい」と表情を引き締め、勝負の遠征へと出発した。【松尾幸之介】