笠りつ子(33=京セラ)が、5年ぶり6度目の優勝を完全優勝で達成した。首位から出て3バーディー、ノーボギーの69で回り、通算12アンダーの204。追いすがる三ケ島を再三のパーセーブでしのぎ、3日間ノーボギーで逃げ切った。19年の暴言問題で1度は引退も考えたが、見事に復活した。初優勝を狙った三ケ島は、あと1歩及ばず2位に終わった。

   ◇   ◇   ◇

追いすがる三ケ島に弱みを見せずはね返した。17番4メートルのパーパット、18番3メートルのバーディーパット。外せば並ばれるパットを決めて、16年8月のニトリレディース以来となる5年ぶりの優勝を勝ち取った。3日間首位を守り抜き、3日間ノーボギーでの優勝は史上10人目。2位の三ケ島に「強さを肌で感じた」と言わしめた完全優勝だった。

「今日のコースコンディションが私と相性が良かった。しっかりグリーン上でマッチした」と喜びを語った。5年間優勝から遠ざかり、試合中に「もう勝てない」と思うこともたびたびだった。19年のマスターズGCレディースでは、風呂場にタオルが用意されていないことに腹を立て「死ね」などの暴言を吐き、厳重注意処分を受けた。引退も考えたがファンの励ましで立ち直り、復活優勝を果たした。「ファンの皆さんが応援してくれると思い、今日は伸び伸びできた。みなさんのおかげ」と感謝の言葉を口にした。【桝田朗】

笠りつ子の優勝クラブ ▼1W=キャロウェイ エピックフラッシュ サブゼロ(シャフト=グラファイトデザイン・ツアーAD DI-6、硬さSR、長さ45・5インチ、ロフト角10・5度)▼3W=プロギア RS(15度)7W=ホンマ TW737(21度)▼UT ホンマ TW737(25度)▼アイアン=ホンマ TW737P(5I~10I)▼ウエッジ=ホンマ TW-W(47、52、57度)▼パター=オデッセイ ホワイトホットOG▼ボール=タイトリスト・プロV1X