笹生優花(19=ICTSI)が全米女子オープン史上最年少の「19歳351日」で日本女子3人目のメジャー制覇を成し遂げた。通算4アンダーで並んだ畑岡奈紗と日本人同士のプレーオフという劇的な展開を制した。

全米女子オープンは1946年創設の大会。女子ゴルフのメジャーの中で最も歴史が古く、最難関、最高峰とされている。

プロとアマが競い、文字通り、ゴルファー最強をかけ戦うナショナルオープン。それが全米となれば、もはやその価値は計り知れないといっていいだろう。

笹生の偉業達成で、知っておきたい18のことをまとめた。

まずは前半の9つ。

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(1)宮里藍さん歓喜 かつて11度も全米女子オープンに出場し、トップ10に3度入った宮里藍さんも、インスタグラムで祝福。「おめでとうー!!! 本当に凄い快挙!!!」と絵文字を交えて歓喜。

(2)あのマキロイがVの使者? 笹生の切れ味鋭いスイングは、憧れでもある男子のロリー・マキロイ(英国)を参考にしている。そのマキロイはツイッターで、笹生の優勝を祝福。「みんながユーチューブで笹生優花のスイングを見るようになる。おめでとう」と、喜んだ。

(3)1億ゲット  優勝賞金は100万ドル、約1億1000万円。

(4)笹生は女性版ウッズ!

笹生は昨年、圧倒的な強さを示し国内ツアー2戦目で初優勝を飾っている。8月のNEC軽井沢72で歴史的V。この時に、同組で4打差2位に入った通算5勝の藤田さいきも舌を巻き。「まるでタイガー(ウッズ)と回っているみたいだった。(無観客だが)ギャラリーさんに見てもらいたかった。女子ツアーだと思うけど、男性がいた。あの年で、あんなに完成されたゴルフしていたら天才」と驚きを隠さなかった。

(5)フィリピンも歓喜 笹生は日本人の父とフィリピン人の母を持つ。フィリピンのメディアも、ヒロインの歴史的Vを大きく伝えている。フィリピンスター(電子版)も大きく報じ、笹生のルーツがフィリピンと日本にあるとした上で、「メジャーで優勝した初めてのフィリピン人」と伝えている。

(6)所属先は? 笹生の所属先のICTSIは「インターナショナル・コンテナ・ターミナル・サービシズ」という会社で、フィリピンの港湾運営の最大手。笹生のキャップにも「ICTSI」とある。

(7)日本勢3人目 日本女子のメジャー制覇は77年全米女子プロの樋口久子、19年AIG全英女子オープンの渋野日向子に次いで3人目。

(8)日本勢2人目 USGA(全米ゴルフ協会)の競技優勝者としては、2人目。過去に服部道子(85年全米女子アマ)がいる。

(9)松山に続いた 日本勢は大きな試合で勢いに乗っており、マスターズを制した松山英樹に続くメジャーV。その松山の前週にはオーガスタ・ナショナル女子アマチュア選手権で梶谷翼が優勝している。