全米女子プロ選手権(24日開幕)に出場する渋野日向子(22=サントリー)が22日(日本時間23日)、会場の米ジョージア州アトランタ・アスレチック・クラブで練習した。練習ラウンドは19日に9ホール、20日に18ホール、21日に再び9ホールを回ったといい、この日はショット、パットなどをじっくりと調整。練習後には報道陣の取材に応じた。練習後の一問一答は以下の通り。

-コースの印象は

渋野 US(全米女子)オープン後だから、若干易しさは感じるけど。グリーンも遅めというか。雨が降っているから余計かもしれませんけど。戻ってくるところが戻ってきたりするし。キャリーで埋まっている部分もあるし。距離はちょっと長めに感じますかね。

-ポイントはどういったところになりそうか

渋野 けっこうバーディーを取れるホールが多いんじゃないかなと思うので、試合ではバーディー合戦になるのかなという予想。やっぱりセカンド(ショット)で、どれだけチャンスにつけられるかだと思う。あとはラフに入れないこと。長くはないけど、埋まっちゃうとすごく難しい。グリーン周りも、一定の長さのところと、ちょっと芝が違うのかなっていうところもあるので。そういうところで、すごく気を使う感じです。

-この大会は、昨年は「飛距離よりもショットの正確性」と言っていたが

渋野 ショットの精度は、USオープンとかもすごくいいようにとらえられましたし、ちょっとずつ良くなってきていると思います。正確性も、昨年よりはいいかなと思っているので期待できるんですけど、距離に関してはそんなに伸びていないかなという感じ。転がらないから余計に「距離がいるな」って思うかな。はははっ。

-今大会後は帰国するか

渋野 戻ります。

-今後の予定は

渋野 エビアン(選手権=7月22日開幕、フランス)が考え中で、全英(女子オープン=8月19日開幕、スコットランド)は出る予定です。どうしても(新型コロナウイルス感染症対策の)隔離があるので、3週に1回メジャーという感じで、9週間で3試合とかしか出られなくなるのが、ちょっともったいないというのがあるので。日本の試合に出る可能性もあるので。

-エビアン選手権出場を悩む理由は

渋野 うーん、やっぱり試合に出られないというのが。どうしても試合勘がなくなってしまうのが、すごく怖いというか。そこが1番かな。練習をずっとやっていくのも必要なことだと思うんですけど、やっぱり試合に出て結果を残していかないといけないと思っている。何週間、何カ月も2~3試合しか出られないのは、すごくデメリットなのかなと思うので。

-今大会で米国遠征は1度終わり

渋野 そうですね。3カ月。何が成長できたかなって思うんですけど、はははっ。でもショットは本当に、日本を出る前よりも精度は高くなっていると思います。自信も、ちょっとずつ持てるようになってきたなという感覚はあるので。それが結び付いてはないですけど、そこはプラスにとらえていいかなと。

-東京五輪代表争いも今大会で最後

渋野 オリンピックを意識できるほど余裕がないので、今の自分のゴルフに集中するしかないというふうに思っています。やっぱり、今の自分が出せる精いっぱいの結果を出せるようにはしたいなと思う。オリンピックの選手になるためには、優勝するしかないくらいの勢いだと思うので。できないと言ったら「最初から諦めとるやん」ってなるので。なるべく最大限の結果が出せるようにはしたいなと思います。

-今年は松山英樹、笹生優花と日本人のメジャー覇者が2人誕生した

渋野 テレビで見てたんですけど、2人のプレーはマジでしびれて、自分もすごいドキドキしながら見ていた。やっぱり、自分ももっと頑張りたいなと。もっと頑張らなきゃという気持ちになった。

-同世代の日本人が増えると心強いか

渋野 心強い、か…。ライバル心は特にないんですけど、なんか自分の過去が薄れていくのが、ちょっと安心するというか。(注目が)そっちに行け、みたいな。(プレッシャーが)ちょっとずつ減っていると思うんですけど、今回は組み合わせもメジャーや歴代チャンピオン。この組に入っていいのか、という感じですけど。

-今大会に向けて

渋野 4日間戦いたいというのが、本当に今の自分の気持ちかなというのがあります。予選を通過できたら、なるべく上位に行けるようには頑張りたいですし、USオープンよりは、まだ自分のゴルフには合うコースかなというふうにとらえていいと思っています。

-現在の調子は

渋野 悪くないとは思います。USオープンもそんな感じだったんですけど、結局、調子が良くても悪くても、予選落ちする時はしちゃうし、という感じ。まあ、試合が始まってみないと分からないですね(笑い)。