2位に5打差の首位から出た畑岡奈紗(22=アビームコンサルティング)は7つ伸ばして64で回り、通算19アンダー、194で首位を守った。2位との差は6打に広がり、初日からトップを譲らない完全優勝、そして19年3月のキア・クラシック以来となる米ツアー4勝目へ大きく近づいた。

序盤の2番で約2・5メートルのパットを沈めて初バーディーを奪うと、前半は3つ伸ばして後半へ。14番で約2メートル、15番で約1メートルを沈めて連続バーディーとすると、終盤のパー5の17番でも2オンからイーグルは逃したものの危なげなくバーディー。最終18番でもカラーからの約5メートルのパットを沈めて8つ目のバーディーを奪い、右手でガッツポーツ。最終日へ勢いのつくフィニッシュで後続との差を広げた。

畑岡は「今日はパッティングがなかなか思うように打てないところもありましたが、ショットでうまくカバーできてよかったと思います」と振り返った。序盤は同組で回った日本人の両親を持つ2位のミナ・ハリガエ(31=米国)が2番から3連続バーディーを奪って追い上げをみせるなど、プレッシャーのかかる中でプレー。それでも「しっかり自分のリズムでできた」と集中力は切らさず。安定していたショットでピンまでの狭いスペースを積極的に攻め、好スコアにつなげた。

今大会はここまで3日連続で14番以降に4つバーディーを奪うなど、勝負強さをみせている。畑岡は「特に14番からが得意とかではない」としつつ「残り4、5ホールが本当に大事になってくるので、そこで伸ばしていけてるのは大きいと思います」と力を込めた。「(グリーンの)ショートサイドに狙っていけているのはショットにいい感触があるからかなと思います」と自信も口にしており、優勝のかかる最終ラウンドへ向け「明日は天気がちょっと崩れそうですけど、しっかり18ホール、自分のリズムを守ってラウンドしたいなと思います」と意気込んだ。