首位から出た野沢真央(24=愛知製鋼)は、プレーオフの末に若林舞衣子に敗れ、初優勝はならなかった。

5バーディー、1ボギー1ダブルボギーの70で回り、通算15アンダー、201。18ホールを終えて、2位から出た若林と並んだ。18番パー4での繰り返しとなった初体験のプレーオフは、2ホール目で3メートルのバーディーパットがカップに蹴られた。痛恨の表情を浮かべる中、若林がバーディーパットを決めて決着。正規の18ホールでも、3度もカップに蹴られるなど、最後までパットのわずかなズレを修正できなかった。

出だしの1番パー4で、ピンまで17メートルのバーディートライから3パットを要してボギー発進した。3、4番で伸ばしてバーディーを先行させたが、6番パー4で痛恨のダブルボギー。ティーショットを左の林に打ち込むと、隣のホールに出したものの、再び林に打ち込む大トラブルに見舞われた。それでも、逆転を許した後も3つ伸ばし、若林に食らい付いた。1打差を追っていた正規の18番パー4で、ボギーの若林に対してパーを奪って追いついたが、プレーオフでの再逆転までは届かなかった。

最後の一打となった、カップに蹴られたプレーオフ2ホール目のバーディーについては「上りだったので、しっかりと打ったんですけど、それがちょっと保険をかけて厚めに読んだのがカップに蹴られた」と、冷静に振り返った。カップに蹴られる場面が多かったが「ラインとスピードが合っていなかった。あのタッチで打つのだったら、もうちょっと薄く読めばよかったなと思うところも何個かありました」と、冷静な口ぶりの中に悔しさをにじませた。

「最終日最終組も久しぶりで、自分は優勝争いをすると、だいたい崩れていってしまうタイプ。それが、若林さんが全然崩さずにどんどん伸ばしていかれていたので、本当について行くので必死だった。(若林が)伸ばしてくださったおかげで、自分はその背中を追いかけてしっかりと頑張れた」と、相乗効果を挙げ、好プレーを続ける若林に感謝した。一方で「後半に入ってから緊張しっぱなしだった。プレーオフも初めて。どうなるか分からなかった。緊張を抑えるのに必死だった」と、心の内も明かした。

初優勝はならなかったが「しっかりとバーディーを取って、優勝争いに食い付いていけたのは、今まで自分になかったところ。ほめてあげたいなとも思う。この経験を絶対に無駄にしないように、しっかりと頑張っていきたい。これからは自信を持ってやっていきたい。今年は予選落ちが続いてシードを気にしていたけど、シードを取るというより、優勝争いをしていけば、自然とシードがついてくると思う。これからも優勝争いを目指して頑張っていきたい」と、しっかりと前を向いて話していた。