ミレニアム世代の吉田優利(21=エプソン)が、岡山絵里をプレーオフで破り、7月末の楽天スーパー・レディースに続くツアー2勝目を挙げた。スコアメークは「パットの名手」らしく22パットで65とし、通算14アンダー。女子プロ界の“コスメ番長”としては秋色メークで決めてのVだ。同世代で4勝の古江、2勝の西村に並ぶ力を見せつけた。

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プレーオフは楽しかった。吉田の目の前には、ツアー屈指のショットメーカー岡山だ。「憧れのスイングを目の前で私だけが見れるなんて」-。体と腕が一瞬も緩まない。緩まないのに、クラブが体より遠くを通り、スイングアークが大きい。プロ入り前から、テレサ・ルーとともに“お手本”にする選手を相手に、2ホール連続パーセーブ。岡山のボギーで勝ちきった。

7月末の初優勝は「ショット、パットとも絶好調」でもぎ取ったが、もともと課題はショット。この日は「ショットの調子が良くなくて、パットで(スコアを)取りに行くゴルフでした」という。パーオンは18ホールで11回だけ。しかし、パットは実に22パット。正念場のバックナインは15番でバンカーからショットイン・バーディーこそあったが、12番で7メートル、14番で4メートル、16番で8メートルのチャンスを決めた。パーオンホールの平均パット数1・764、部門別ランク2位はだてじゃない。

ゴルフだけでなく、身だしなみも業界屈指だ。先輩の小祝らにメークなどを助言する“コスメ番長”は、9月の声に彩りを変えた。「私は“秋先取りメーク”と言ってます」。夏場はピンク系でまとめていたが、今週から目元、口元、チークは基本オレンジ。そこに少し黄色を加えて。「初優勝の時との違い、私はわかるんですけどね」と笑う。

ツアー2勝目。ミレニアム世代で先行する古江、西村に肩を並べつつある。「初優勝した時から早く2勝目が欲しかった。勝つことが、アスリートにとって1番の快感ですからね」。次戦は9日開幕の国内メジャー・日本女子プロ選手権。大舞台で3勝目を狙う。【加藤裕一】

◆吉田優利の優勝クラブ

▼1W=ブリヂストン ツアーB JGR(シャフト=フジクラ VENTUS黒、硬さ5S、長さ45インチ、ロフト9・5度)▼FW=テーラーメイド SIM2MAX(3W15度)▼ユーティリティー=ブリヂストン ツアーB JGR(3U19度、4U22度)▼アイアン=同 ツアーB 201CB(5I~PW)▼ウエッジ=同 バイティングレール・ミルド(48度)、同 ツアーB XW-F(52、58度)▼パター=オデッセイ オー・ワークス・ブラック2W▼ボール=ブリヂストン ツアーB X