男子プロゴルフの来季ツアー出場権を懸けた4日間の1次予選会、ファースト・クオリファイング・トーナメント(QT)は10日、栃木・杉ノ郷CC(7006ヤード、パー72)などで最終日が行われた。

国内ツアー通算17勝の石川遼の弟で、日体大ゴルフ部主将の石川航(わたる、21)は、12位から出て3バーディー、3ボギー、1ダブルボギーの74で回り、通算イーブンパー、288で14位。杉ノ郷CCで参加した選手としては、34位タイまでのセカンドQT進出を決めた。

アウトコースの前半はバーディーなし、2ボギー、1ダブルボギーだった。一時は2オーバーと4つ落としていたが、13番パー5で第3打のアプローチを10センチにつけて最初のバーディー。さらに14番で連続バーディーを奪うなど、尻上がりに調子を上げ、難なくセカンドQTに進出した。それでも「上位の選手とは差をすごく感じたので、練習してもっと頑張らないといけないと感じる結果でした」と、真っ先に話すなど、課題を感じた様子だった。

前半でスコアを落としたことについても「(12位からのスタートで)普通にやれば通るところだったのに、何が起こるか分からないのがゴルフだなと、あらためて感じた。勉強になった」と、一筋縄ではいかないことを痛感した。一方で「尊敬する兄ちゃんの背中を見ているので、こういうところでも緊張しない」と、兄譲りの精神面のタフさが一発勝負の舞台でも発揮された。

今年4月の関西オープンで、国内男子ツアー出場9戦目で初めて予選を通過。その際にQTに初めて参加する意向を示していた。プロ転向の宣言については「12月にプロ転向をしないと、QTの権利がもらえないということなので、その時期にたぶんプロ転向すると思います」と語った。

10~11月のセカンドQT、11~12月のサードQTを通過し、12月のファイナルQT進出を決め、レギュラーツアーにコンスタントに出場できる資格を手にして、晴れてプロ転向を宣言したい青写真を描いていることをのぞかせた。10月までは主将として日体大を引っ張りながら、大学の試合も掛け持ちで戦うことになる。【高田文太】