来季の米下部ツアー・コーンフェリーツアー参戦をかけた2次予選会(10月19日開幕、カリフォルニア州ベアクリークGCなど)にエントリーした石川遼(30=CASIO)が22日、国内ツアー・パナソニックオープン(23日開幕、京都・城陽CC)の練習ラウンド後、挑戦決断の理由を語った。

「アメリカのコース、セッティングに慣れたい。レギュラーツアーとセッティングは違っても、同じアメリカのコース。アメリカでのプレーが日常になることが大事」

下部ツアーで上位成績を残し、入れ替え戦で来季後に米ツアーへ-。それが理想の青写真になる。

石川はかつて13年から米ツアーに参戦したが、17年にシードを喪失。その後も再挑戦の意欲を持ってきた。今回は「昨年から(挑戦すべきか)迷って自問を続けてきたけど、最終的には(6月)全米オープン後」に決断した。

レギュラーではなく、下部への挑戦が世間を驚かせた。「僕は日本ツアーに初めて出て、優勝して、シードをもらった。ずっと華やかな場所でやらせてもらってきて、世間的にいう下積みがない。どの国でやるにしても、一番上のツアーを求めていた」と自覚する。

17年に米ツアーシードを失った際、下部ツアーに回って、レギュラー再挑戦というルートはあったが、国内に戻った。「あの時は“日本で積み重ねて世界ランクを上げて、ここに戻ってくる”と思った。今は下部ツアーで戦う意味を感じています」。メジャー、米ツアーにスポット参戦で結果を残す難しさを痛感。「現地で1年間(生活やゴルフを)やって、初めて見えるものがある。自分の現在地をリアルに感じられる」と初めて下積みの道を選ぶことを決めた。

石川は10月7日開幕のブリヂストン・オープン後に渡米予定だが、同12日時点の日本の賞金ランク5位以内なら2次予選会免除、最終予選会から挑戦できる。現在の9位を残り3戦で5位以内にすれば、事情は変わるが「数字的に厳しい。今はどうせならセカンド(2次予選)からやりたい」と甘い期待はしない。

米ツアーで活躍してメジャー優勝という最終目標に至るには、下部ツアー予選会→下部ツアー参戦→米ツアー昇格と厳しい道を通らないといけない。

「(米ツアー撤退した)4年前と、状態は絶対に違う。登るための装備を備えてきて(予選会をクリアして)アメリカでそれをアップデートしていくというか。エベレストではないけれど、よく似た近くの山で、よく似た薄い空気の中を感じたい」

同学年の松山英樹がマスターズを制した。「それが決断を後押ししたことはないけど、もちろん刺激になっています。(世界のトップに)いるのが当たり前のヒデキは本当にすごい。自分は自分の道を通って同じところに行きたい」。30歳の決断に何の迷いもなさそうだ。【加藤裕一】