女子ゴルフの渋野日向子が29日、国内メジャー、日本女子オープン(9月30日~10月3日、栃木・烏山城CC)の開幕前日会見で“大人のゴルフ”での初制覇を誓った。来季以降の米ツアー参戦を目指す中、先週のアーカンソー選手権で米ツアー5勝目を挙げた同学年の畑岡奈紗から刺激を受けた。練習ラウンドでは、ピン位置を予想しながらグリーン周りのアプローチなども入念に確認した。

     ◇     ◇     ◇

苦い思い出のあるコースで渋野が成長した姿をみせる。練習ラウンドでは多くのギャラリーを引き連れ、ピン位置を予想しながらグリーン周りのショットを打ち分けるなど18ホール全てを確認した。「プロ、アマチュア問わずゴルフ界の1位を決める大会で、いつもより練習ラウンドから緊張感があります。国内メジャー4試合の中では一番難易度の高い試合じゃないかな」と身を奮い立たせた。

この大会は5年前にも同じ烏山城CCで行われた。当時17歳の畑岡が史上最年少優勝を果たした一方で、同じくアマチュアだった自身は2日目に86をたたくなど通算18オーバーで予選落ち。「悪いイメージしか出てこない」と振り返ったが、「5年の間にいろいろ経験はしてきて、何だかんだ取り組んできた中ではあるので。もうちょっと大人のゴルフはできているかなと思います」と力を込めた。

16年の優勝を置き土産に翌年から米国へ渡った畑岡の姿を追い、来季以降の米ツアー参戦を目指している。畑岡は先週の米ツアー大会で5勝目を挙げた。「メンタルの強さというのがやっぱりすごいなと。早くアメリカに行きたいなと思いました」と刺激は日増しに強まっている。

予選ラウンドは同じく同学年で前回覇者の原、今季最多8勝の稲見と回る。「すごく注目組の中に入れさせられた」と笑いながらも、「長いゴルフ人生の中で1度は勝ちたいと思う試合。自分のやるべきことにしっかり集中して悔いの残らないようやっていけたら」と決意を語った。【松尾幸之介】