渋野日向子の出身校、岡山・作陽高3年の尾関彩美悠(あみゆ、18)が、2位に3打差、3位に6打差をつけてトップ合格を決めた。

首位と1打差の2位から出て、3バーディー、1ボギーの70と2つ伸ばし、通算8アンダー、280。首位から出た高久みなみを2位に退け、6月の日本女子アマ優勝の実力を証明した。大会前からトップ合格を目指すと知人らに公言しており「宣言したからには有言実行したかった。プレッシャーを乗り越えられてよかった。トップ通過は自信になる」と笑顔で振り返った。3番パー5で第3打を1メートルにつけるバーディーで単独首位。後半に高久がスコアを落とす間、耐えて首位を守ると、最終18番パー4の第2打を3メートルにつけて伸ばした。4日間ともアウトから出て、全て18番をバーディーで締めた。

20位タイまでの合格者21人のうち、作陽高出身者は尾関を含め計4人。「現役高校生でプロゴルファーになれたのは本当にうれしい。同じ高校はすごい先輩が多い。常に上位で戦えるプロになりたい」。得意のパターに、随所で見せたショットの精度に磨きをかければ、実力は文句なし。さらに最終日逆転と4日連続バーディー締めの勝負強さ。プロでの活躍を予感させる戦いぶりだった。

◆主な選手の合否 10月のスタンレー・レディースで、優勝した渋野日向子ら4人によるプレーオフの末に敗れた茨城・明秀学園日立高3年の佐藤心結(みゆ)は、1アンダーの4位で合格。元賞金女王の平瀬真由美のめいにあたる、熊本国府高3年の竹田麗央(りお)はイーブンパーの5位。母の平瀬(竹田)哲子と、史上4組目の母子ともに女子プロゴルファーとなった。一方、単年登録で今季レギュラーツアー賞金ランク56位の高木優奈は1打、高校卒業後の19年から米ツアーが主戦場の山口すず夏は3打足りず不合格。4月のオーガスタナショナル女子アマで、アジア人初優勝の兵庫・滝川二高3年の梶谷翼は12オーバーの51位だった。