全選手がホールアウトし、昨年2月の自動車事故を経て、競技復帰したタイガー・ウッズ(46=米国)が予選突破を果たした。首位と4打差の10位から出て4バーディー、6ボギーの74と2つ落として回り、通算1オーバーで19位につけている。

【スコア】マスターズ第2日成績>>

20年11月のマスターズ以来、508日ぶりの公式戦復帰。第2ラウンドのこの日も大勢のパトロン(=観客)を引き連れ、プレーした。

事故で負傷した右脚をかばいながらのプレーが続いた。右脚に力が入らないのか、ティーショットの飛距離が伸びず、大きく曲がることもあった。移動中、クラブをつえのように使って歩く場面も見られた。

「ゲームが始まるとアドレナリンが出る」と話していたウッズを、パトロンらも支えた。どこでプレーしても、常に大勢のパトロンが見守った。フェアウエーをキープするだけで大きな拍手と歓声が上がった。バーディーを取ると、まるで優勝したかのような歓喜につつまれた。

事故による右脚負傷は右脚切断も選択肢にあったと衝撃告白するほどの重傷。一時は選手生命も危ぶまれた。3月末にオーガスタで練習を行ったと複数のメディアに報じられると、競技復帰の可能性に全米が騒然となった。今年に入って、復帰については「長い道のりだ」と話していた。ギリギリで出場を決めるなど万全ではない状態で臨んだ復帰戦だが、見事50位までが進める決勝ラウンドに進んだ。

首位のシェフラーとは9打差あるものの、松山ら2位グループとはまだ4打差だ。過去にマスターズで5回優勝。コースは熟知している。実力と経験を武器に、最終ラウンドまであきらめずに上位を狙う。