大西葵(27=YKK AP)に帯同する大江順一キャディーが第1ラウンド中、大西にブチ切れ、キャディーを途中交代した件について、JLPGA(日本女子プロゴルフ協会)トーナメント事業部担当の寺沢範美副会長が対応した。

寺沢氏によると、大西は10番スタートだったが、18番ティーで涙を浮かべ、「帯同キャディーを交代できますか」と競技委員に申し入れたという。さらに「キャディーはその後、関係者から関係者へ変わりました」と説明した。申し入れの理由については「調査中」とした。ルール上、理由がなくてもキャディーの交代はできる。

寺沢氏は「キャディーの交代は体の不調などでやむなくはあるが、(それ以外の交代は)なかなかないこと」としたが、交代理由や当時の状況については「調査中です。まとめて後日、あらためてご報告します」を繰り返した。選手やキャディーら関係者全員に詳細なヒアリングを実施後、処分などを審議するとした。

大江氏は第1ラウンド中に帰ってしまったという。寺沢氏は選手が涙を浮かべてキャディー交代を申し入れる異例のトラブル発生から一夜明けた後も、「大江キャディーと話せていない。まだ連絡は取っていない」とした。

第2ラウンドの大西のキャディーは前日に続き、クラブメーカーのテーラーメイド担当者が務める。

大西は第1ラウンドは10番スタート。関係者によると、17番パー4の第2打を打つ際、大西と大江氏はプレーをめぐって意見が対立。大江氏がキレて、バッグをかつがなかった。大西が18番でキャディー交代を申し出た後、コーチがかついだが腰痛もあって、テーラーメイド担当者が急きょ4番からバッグをかついだ。

大江氏は15年中京テレビ・ブリヂストン・レディースのプロアマ戦で藤田光里の帯同キャディーを務めたが、ラウンド中に藤田と口論。大江氏の行動が同伴プレーヤーを不快にさせたとして、JLPGAは藤田に注意、大江氏に実質2試合分の職務停止の処分を下した。