メジャー初制覇を目指す畑岡奈紗(23=アビームコンサルティング)が好位置で決勝ラウンドを迎える。首位と6打差の27位で出て、7バーディー、1ダブルボギーの66と5つ伸ばし、通算7アンダーの135。ホールアウト時点で古江彩佳らとともに、首位と4打差の5位に浮上した。渋野日向子は予選落ちが確実となった。

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絶好のスタートだった。畑岡は1番から3番まで3連続バーディーを奪取。1番パー4では約6メートルを入れた。「うまく波に乗れたかなと思う」。2番パー3は約11メートルのロングパットを決めた。3番パー4は第2打をピン右手前1メートルにピタリとつけた。7番パー5、9番パー5でもバーディー。前半だけで5つ伸ばした。「前半はショットとパットがかみ合ってくれて、いい流れで回れた」。理想的な展開だった。

11番パー4でバーディーを取り、一時は単独首位に立った。13番パー4で落とし穴が待っていた。第3打がグリーンを大きくオーバー。第4打でグリーンに乗せるも、2パットで痛恨のダブルボギー。一方、16番パー3でティーショットをピン3メートルにつけバーディーと盛り返した。

バーディーは7つと量産した。「ミスショットがうまくピンに絡んだりしている。思うようなショットで取ったのは少ない」としながらも「こういう状況でも伸ばせているのは、プラスに考えていいのかな」と前向きに捉えた。

パッティングを課題に挙げていた。ラウンドを振り返り「テイクバックで真っすぐ引くように意識しているが、できるところとできていないところがある」と修正点を挙げた。

ホールアウト時点で首位と4打差。射程圏内で決勝ラウンドを迎える。「トップとはまだ差がある」と慎重に構えながらも「しっかり差を詰めて、いい位置で最終日を迎えたい」と意気込んだ。【近藤由美子】

◆エビアン選手権 エビアン・マスターズとして94年創設。当初は欧州女子ツアーのメジャー大会だったが、00年から米女子ツアーとの共催に。13年から第5のメジャー大会に昇格した。日本人選手は97年に小林浩美が優勝。宮里藍は09年に米ツアー初V、11年にも制している。会場はスイスとフランスの国境にあるレマン湖を望む高級宿泊施設にあるエビアン・リゾートGC。