今季最後のメジャー大会となるAIG全英女子オープンが4日に開幕する。100年以上の歴史を持つ名門リンクス、ミュアフィールドに、過去最多12人の日本人選手が挑む。19年渋野日向子以来2人目となる日本人女王は生まれるか。

長年女性会員を拒んできたミュアフィールドで、日本人が新たに名を刻めるか。注目の全英女子オープンがいよいよ始まる。1892年に男子の全英オープンが開催された同コースは、2013年まで16回の同オープンを開催してきた英国の超名門だ。

しかし、16年に全英オープンを主催するR&Aは、女性を受け入れないクラブでは開催しないと決定。開催コースから除外されていた。17年にコースは女性会員の受け入れを認め、今回の全英女子オープンの開催が決まった。これまで男性会員のために設定されていたコースで初めて女子がプレーする歴史的な大会となる。国内ツアーから出場する日本の選手たちも「ミュアフィールドでプレーしたい」という声が多かった。

前哨戦のスコットランド・オープンで米ツアー初勝利を挙げた古江彩佳は、日本人の中では優勝候補の筆頭に挙げられる。同じリンクスで圧倒的なスコアをマークした勢いは、今大会でもアドバンテージとなりそうだ。

古江と同じ米ツアー組では、ツアー6勝の畑岡奈紗、昨年全米女子オープン覇者の笹生優花も調子を上げてきている。ここ最近調子を落としている19年全英女子オープン制覇の渋野日向子はその爆発力に期待したい。予選ラウンドで勢いがつけば、しぶこ劇場の再現もある。

国内組では、エビアン選手権で3位と好成績を残した西郷真央は楽しみな存在。さらに古江と同期で国内屈指のショットメーカー西村優菜や、前週国内通算7勝目を挙げた勝みなみも期待される。

◆ミュアフィールド 世界初の会員制ゴルフクラブとして1744年に発足。男子の全英オープンは16回開催。コース記録は1980年大会の青木功の63。日本勢では2002年大会で丸山茂樹が5位、13年大会で松山英樹が6位に入った。男性だけを会員とする女人禁制を続けていたが17年、ようやく女性に門戸を開いた。全英オープンを主催するR&Aから女性の入会を認めないことに対し、性差別に当たると開催コースから外されていた。全英女子オープンは初開催。

◆女子ゴルフのメジャー 米女子プロゴルフ協会が認定しているシェブロン選手権、全米女子プロ選手権、全米女子オープン選手権、エビアン選手権、AIG全英女子オープンの5大会。他大会に比べて世界ランキングに反映されるポイントが多く、優勝者に与えられるシード権の年数などにも違いがある。第1回が1946年の全米女子オープンが最古。55年からの全米女子プロでは77年に樋口久子が優勝。83年から4大会となり、2013年にエビアンが加わった。渋野が19年に制した全英は01年からメジャーの扱い。メジャー昇格前のエビアンでは宮里藍が09、11年で計2勝。男子のメジャーは長く4大会で変わらず、日本勢の優勝は21年マスターズの松山英樹のみ。

◆全英女子オープン過去の日本人成績 01年にメジャー大会となってから日本人が優勝したのは、19年の渋野日向子だけ。全英女子の会場のほぼ8割はリンクスコースで、当時の会場ウォバーンGCはリンクスではなかった。渋野以外の日本人最高は、08年不動裕理と09年宮里藍の3位。08年の不動は最終日首位スタートも申ジエに逆転された。この年のコースも森に囲まれたコースでリンクスではなかった。宮里は08年にも5位に入り、10年と06年には9位とトップ10に4度入っている。次ぐ成績は、18年の比嘉真美子の4位。20年には上田桃子が6位。昨年は古江彩佳が日本人最高の20位。ちなみに、メジャー大会となる前は、84年に岡本綾子が渋野と同じウォバーンGCで優勝している。