初出場の馬場咲希(17=日本ウェルネス高2年)が、1985年の服部道子以来37年ぶりの日本勢優勝に王手をかけた。マッチプレーの準決勝で、同じ17歳のベイリー・シューメイカー(米国)に残り6ホールで7アップ(7&6)と大差で圧勝した。14日(日本時間15日)の決勝では、モネ・チャン(カナダ)と優勝をかけて36ホールを戦う。

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馬場は圧勝で決勝に進んだ。開始の1番パー5でバーディーを奪って1アップとリード。3番から7番で5アップと一気にリードを広げた。勝負を決めた12番では第1打をグリーン手前6メートルにワンオン。楽々のバーディーで6ホールを残し7アップ。7アンド6は、92年アニカ・ソレンスタム(スウェーデン)に並ぶ大差の勝利となった。

ホールアウト後には「プレー中はただ、勝つぞ、勝つぞと言い聞かせていました」と振り返った。対戦相手を飛距離で上回り、正確なショットで安定感も光った。勝利はキャディーに言われて知るなど、1打に集中していた。米国人リポーターから勝利の要因を問われると、笑顔で「ショット」と短く回答。続けて「今から何をする?」と質問されると、「ランチ(昼食)」と答えた。思いがけぬ返答に一気に場は和んだ。

決勝進出で来年の全米女子オープンの出場権を得た。「ペブルビーチで開催されることを知っていたので楽しみにしていた。本当にうれしいです」と今年初挑戦して49位と健闘した大会への連続出場を喜んだ。決勝では、21歳のモネ・チャン(カナダ)と対戦。勝てば、16歳で大会を制した服部道子以来の快挙となる。将来の夢は米ツアーへの挑戦。日本人2人目の勝利を挙げて、夢への扉を開く。

◆馬場咲希(ばば・さき)2005年(平17)4月25日生まれ、東京都出身。

◆ゴルフ歴 父親の勧めで5歳で始め、18年に東京都ジュニアゴルフ選手権優勝。21年東京都アマ選手権優勝。今年の日本女子アマは9位。全米女子オープンでは予選通過し49位。

◆武器はドライバー ドライバーの平均飛距離は、プロでもトップクラスの270ヤード。

◆長身 175.3センチで野球に誘われたことも。同じ名前で長身のプロレスラー、ジャイアント馬場は「全く知らない」が「見習って世界チャンピオンになりたい」。

◆あこがれの選手 ネリー・コルダ、脇元華。

◆家族 両親と姉、妹2人。

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