昨季賞金女王の稲見萌寧(23=Rakuten)が、6月のリシャール・ミル・ヨネックス・レディース以来となる、今季2勝目へ好発進した。5バーディー、ボギーなしの67で回り、5アンダーの4位。首位とは1打差につけた。

前半は3番パー3で、ティーショットを5メートルにつけて最初のバーディーを奪った。4番パー4では第2打を50センチにピタリとつけて連続バーディー。6番パー4は、第2打を4メートルにつけて伸ばした。後半に入ると10、11番で連続バーディー。ともにパー4の第2打を4メートルにつけた。ホールアウト後は「最近、ショットがすごく調子が悪くて、チャンスに全くつかないで、パーかボギーのゴルフという感じだったんですけど、今週はだいぶ、ショットがピンの方に行く回数が増えてきた。もうちょっと伸ばせたのかな、というぐらいのチャンスがあった。久々に、すごく楽しく回れた」と、声を弾ませて振り返った。

前週のNEC軽井沢72では、左手首痛のため、第2ラウンドの11ホール終了時点で、今季2度目、無念の棄権となった。「どうしても痛みが出てきてしまっていた。最後までやろうと思っていたけど、スタート前から怪しかった。ちょっと無理してやってみたけど無理でした」という。

痛みを感じた箇所については「もともと左手の親指にけんしょう炎をずっと持っていて、テーピングをすっとしているんですけど、試合が続いたり、気温差とかでも(痛む)。ショットの調子が悪かったので、余計に練習したこともあって、ちょっと痛みが出てきてしまった。それで安静にして、トレーナーさんにたくさんケアしてもらった。関節がずれちゃったりとか、そういうのもあって、治してもらって、トレーニングして、だいぶ良くなりました」と、説明した。

毎週試合が行われるシーズン中も、原則として休日はつくらず、練習漬けの生活を送っていることで知られるが、前週、棄権した後はルーティンを崩したという。「週末は休みにして、月曜日も練習を控えて、だいぶ(状態が)良くなった。今週は(ショット練習を)そこそこ。自分の体と相談しながら」と、患部をいたわり、練習量を控えて復調した。

残り2日間に向けては「グリーンが仕上がっていて、ピンポジションも難しいので、なるべく冷静に、ショットもパッティングも、狙ったところに打っていけるように頑張って、少しでもスコアを伸ばして、上位に行けたらいいなと思います」と、冷静に話した。