原英莉花(23=NIPPON EXPRESSホールディングス)が5バーディー、2ボギー、1ダブルボギーの71で回り、通算9アンダー、207で単独首位をキープした。昨年11月の大王製紙エリエールレディース以来となる優勝に王手をかけた。

第1ラウンドから単独首位をキープ。完全Vでのツアー通算6勝目にも期待がかかる。前年覇者の稲見萌寧、山下美夢有、藤田さいき、上田桃子、吉田優利の5人が2打差で追う展開となった。

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原が今季初勝利を射程圏内に捉えた。終わってみれば単独首位をキープも、序盤は苦しい展開が続いた。

2番パー4。ティーショットを左の池に入れるトラブルが発生。第3打もグリーンに乗らず、ダブルボギーとした。“池ポチャ”経験がある2番は「警戒していたホール」だった。「右からの風で、3Wだと少しつかまりやすい。フェードで打たなきゃと練習していたのですが、右に出しそうになって返してしまった」。4番パー3もボギー。「パッティングはすごくいいストロークができていた。どうやってチャンスにつけるかをイメージしなければ」と気持ちを切り替えた。

7番パー3はピン奥5メートルをねじ込んで初バーディー。8番パー4、9番パー5もミドルパットを決めて、3連続バーディーとエンジンがかかった。一時は首位から陥落も、前半終了時点で再びトップに並んだ。

17番パー3は4・5メートルのパットを沈め、3日連続でバーディーを決めた。「腐らずにと言ったら何ですけど、スタートを考えたら良かったですし、心折れずに前向きにプレーできて良かったと思います」とホッとした表情でふりかえった。

直近5戦では、3試合連続で予選落ち。先々週のNEC軽井沢72で16位、先週のCATレディースで5位と徐々に調子を上げている。「ショットに自信を持てるようになってきた。小さい時から遠くに飛ばしたい。ピンに寄せてバーディーを取りたいとゴルフをやっていたのをすごく思い出した。そこのために練習しようと思えてから、良くなってきたかな」。初心に返ったことも大きかった。

第1ラウンドから首位をキープ。完全Vにも王手をかけた。後続は大混戦。前年覇者の稲見ら5人が2打差で追う。「自分がどれだけバーディーを取っていくかだし、つらい時にどうやって耐えるか。トップにいるのはマイナスに考えない」。プレッシャーはない。

稲見、山下の実力者2人と最終組で回る。「このコースをどうやって攻略するかをしっかり考えプレーできたら、欲や弱さに気を取られる暇はないかな」。攻めるか聞かれると「もちろん」と即答。「したいゴルフをして、勝ちに向かっていけたら」と意気込んだ。【近藤由美子】

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