首位と5打差でスタートした大槻智春(32=真清創設)が6バーディー、ボギーなしの66で回り、通算19アンダーの269で並んだ石川遼(31=CASIO)とのプレーオフを制し今季初勝利、19年以来3年ぶりのツアー2勝目を挙げた。プレーオフ1ホール目で2打目を直接カップインさせるミラクルショットでイーグルを奪い、勝利を手にした。単独首位スタートの池田勇太(36=フリー)は通算18アンダーの270で3位だった。

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ドラマのような劇的な幕切れだった。大槻のスーパーショットで勝負は決まった。18番パー4で行われた石川とのプレーオフ1ホール目。フェアウエー左から2打目、残り約130ヤードをピッチングウエッジで果敢に狙った。「びっくりしましたね。手応えのあるショットではあったが、いいショットすぎて」。ピン奥に着弾したボールはスピンで戻り直接カップイン。「ピンに当たっていなかったら、グリーンを出ていくと思った。ラッキーでした」と笑みをこぼした。

首位と5打差の3位スタート。前半で3つのバーディーを奪うなど、じわじわと詰め寄り、14番のバーディーで通算19アンダーとし、首位タイに浮上。プレーオフに持ち込んだ。優勝を決めた直後には堀川らによる歓喜のウオーターシャワーを浴びた。勝因を問われても「ガムシャラにやっていたのでわからない」と苦笑いを何度も浮かべた。

19年の関西オープンでツアー初勝利も、2勝目になかなか手が届かなかった。5月のゴルフパートナーではプレーオフで今平に敗れるなど今季2位が3度。ようやく悔しさを晴らせた。「本当に苦しかった。勝った感覚というのはこれだけ気持ちいいんだな」。勝利の味をかみしめながら、次の戦いに挑む。【山崎純一】

▽〈通算18アンダーで3位の池田〉最後の最後に運がなかったですね。せめてプレーオフには進出したかった。

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