国内男子ツアーのマイナビABCチャンピオンシップ(日刊スポーツ後援)は3日、兵庫・ABCGC(7217ヤード、パー72)で開幕する。

国内メジャー・日本オープン選手権で95年ぶりのアマチュア優勝を飾り、プロデビュー戦となる蝉川泰果(せみかわ・たいが、21=東北福祉大4年)は2日、究極の目標として大会コースレコードを超える「通算25アンダー」でのデビュー戦Vを掲げた。

88年からABCGC開催となった大会のレコードは、03年に片山晋呉が記録した通算23アンダー。蝉川はそれを「2打」更新する数字を口にした。「もちろん、そんな簡単なことじゃないとわかっています。でも、そうなればインパクトが強いじゃないですか」。アマチュア時代から「ギャラリーを喜ばせたい」と言い続け、プロ宣言の会見では「圧倒的強さで、ギャラリーの方に『見たい』と思わせる」と言い、この日も「すごく高い目標を持って、ずっと続けていきたい」と語った。

通算25アンダーは、6アンダーの66×4日でも1打足りないハイスコアになる。実現には、持ち味のアグレッシブなスタイルが不可欠。代名詞になりつつある「飛んで曲がらないドライバー」をパー4、5の14ホール中、13番パー4を除く13ホールで握り、ウエッジ、ショートアイアンでチャンスを量産するマネジメントでコースに挑む。

2週前の日本オープン、前週の学生大会・常陸宮杯からの3連戦で前日は「正直、体調はぐちゃぐちゃ」とこぼしていたが「体は良くなってきたし、ショットもキレが出てきて、いい感じです」とV字回復中だ。予選2日は前年大会優勝の浅地洋佑、そして石川遼と同組で回る。「僕には遼さんのようなスター性はないです。結果を残していかないとダメです」。プロでも攻める。蝉川のスタイルにブレはない。