国内男子ツアー史上最も小さな158センチの賞金王が誕生した。賞金ランキング1位の比嘉一貴(27=フリー)は37位だったが、同ランク2位の星野陸也(26=興和)が8位で優勝を逃したことから、次週の最終戦、日本シリーズJTカップを残して初の賞金王を決めた。

主な一問一答は次の通り。

-初の賞金王が決まった心境は

比嘉 実感が湧かないが、やっと安心というか、肩の荷が下りた。うれしいというよりも、ホッとしている部分が大きい。でもゴールとも思っていないし、NO・1とも思っていない。今まで以上に真剣に向き合っていかないといけない。

-大会を振り返って

比嘉 苦手なコースで思い切ってゴルフできなかった。予選を通ってホッとした。

-プレッシャーは

比嘉 先週の優勝が大きかった。賞金王だけならプレッシャーはそこまでなく、(来年のマスターズ出場に向けて)世界ランキングを上げたいと焦りが出てきて、ちょっとしたミスでフラストレーションがたまった。ここまで早く決まるとは思わなかった。違ったストレスはあったが、今となっては幸せです。

-今年トレーニングなどを変えましたか

比嘉 終わった後の練習や試合前の練習を減らした。必要ないものはしなくなり、体の負担が減った。最初は不安でしたが、月曜日にクラブを握らない時間も大事にした。今まで何でもガムシャラに、常に100、120%でやってきて、力尽きてもおかしくない状態だった。大きなけがもなくできたことが良かった。長くプロ生活を送るために、片山晋呉さんや谷口さんらにヒントをもらって見直しました。

-月曜にクラブを振らないことで、ゴルフから完全に離れましたか

比嘉 ゴルフがずっと頭にあって離れることはない。結局ゴルフが好きなので。ミスショットの原因を自分なりに振り返ったりしていた。妻に話を聞いていないと怒られることもあった(笑い)。

-家族の存在は精神的な支えになる

比嘉 顔を見てまた頑張ろうと思える大きな存在です。

-小柄でも活躍している

比嘉 自分は小さいからとか関係なくゴルフと向き合ってきた。でも、小さいからできないと言われるのは悔しいかな。常に言い訳できないように、準備してやってきた。

-今後について。海外遠征プランなどは

比嘉 賞金王がかかっていたので、(米ツアーの予選会は)挑戦をしないと自分で決めた。来年海外ツアーは機会があれば、積極的に挑戦したいです。