メジャー女王の技にギャラリーが沸いた。前週、AIG全英女子オープンを制し、日本人女子6人目のメジャー優勝を飾った山下美夢有(24=花王)が、国内ツアーに今季初出場。雷雲接近のためサスペンデッドとなり、6ホールを残して暫定21位ながら、ピンまで50センチのスーパーショットで伸ばすなど、随所で大歓声を起こした。12ホールを終えて3バーディー、2ボギーの1アンダー。4アンダーで暫定首位の入谷響、森田遥とは3打差も、日米ツアーをまたにかけた2週連続優勝へ巻き返す決意だ。

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ギャラリーのボルテージが一気に上がった。驚きと興奮、そして称賛。さまざまな歓声が入り交じった1打は、山下が放った6番パー5の第3打だった。残り124ヤード、フェアウエーから8番アイアンで「イメージ通りに打てた」という1打は、ピンまで50センチにピタリ。150センチと小柄で、飛距離では欧米の大柄な選手に劣っても、精度の高さでメジャー女王に上り詰めた技ありショットで“お先”のバーディーを奪った。

スタートの1番ティーイングエリアから、昨季までとの違いを感じていた。全英女子オープン優勝の紹介アナウンスに、プレー前からギャラリーを沸かせた。「初日からたくさんの方に来ていただいてうれしかったし、いつもと違う雰囲気ですごいよかった」。会場には、国内ツアーは今季初出場ながら、山下の名前が記された応援タオル掲げるファンが多数。周囲の熱量に、山下も乗せられた。

その1番では、3メートルのパットを決めてピンチを脱した。ボギーを先行させた直後の3番パー4では、難しい下り6メートルのパットを決めてバウンスバック。今年、国内で奪った最初のバーディーから「技」の成長をまざまざと見せつけていた。キャディーを務めた高校3年の妹蘭さんにも、終始笑顔だった前日7日のプロアマ戦とは一転。「普通に気楽にできた」という言葉とは裏腹に、厳しい表情を貫いた。プロを目指す妹に、プロの厳しさを示した。

7番パー3でも6メートルのパットを沈めて連続バーディーとするなど、奪った3つのバーディーは全て技ありだった。ただ「明日(第2日)は縦距離を合わせられるように頑張りたい」と、満足してはいない。最後に12番で3パットのボギーをたたき、むしろ反省モード。向上心の高さが逆襲を予感させた。【高田文太】

【写真特集】全英OP覇者の山下美夢有は大勢のギャラリーの拍手をうけ登場/女子ゴルフ第1日