<女子ゴルフ:ダイキンオーキッドレディス>◇最終日◇7日◇沖縄・琉球GC(6439ヤード、パー72)◇賞金総額8000万円(優勝1440万円)

 日本女子プロゴルフ協会が、永久シード権の規定改定に乗り出すことが7日、分かった。現在は国内で通算30勝すれば同権を取得できるが、米ツアー開幕2連勝した宮里藍(24=サントリー)の活躍を考慮。国内だけでなく米ツアーの優勝も、同権取得への通算勝利数に含める。樋口久子会長(64)は「すぐ変えます」と発言。早ければ4月12日の理事会で決定する。日米開幕戦ダブル制覇を狙った宮里は72とスコアを伸ばせず、7位で終了。アン・ソンジュ(22=韓国)が通算10アンダー、206でツアー初出場初優勝を飾った。

 宮里が日本女子プロゴルフ協会を動かした。現在、国内ツアーで通算30勝に到達した選手だけに与えられる永久シード権について、この日、樋口会長は「(規定を)すぐに変えます。(トーナメントの各問題を議論する)TPD委員会で検討して、その後の理事会で判断することになるけど」と発言。規定を改定し、国内に加えて米ツアーでの勝利数も含むことが確実になった。

 現時点で6人しか取得していない永久シード権は、女子プロにとって最高の勲章だ。宮里は国内15勝を挙げているが、06年から主戦場を米国に置いており、国内での勝利数を飛躍的に伸ばすのは難しい状況だった。だが、米国での優勝も「OK」なら話は別。米ツアー3勝を加えると、現時点で日米通算18勝。27歳時に史上最年少で永久シード選手となった不動の記録を、塗り替える可能性も出てくる。

 宮里をバックアップする形のルール改正は2度目。同協会は06年2月に、前年優勝大会を欠場した場合に科していた「100万円」の罰金を撤廃した。その年から米ツアーに参戦した宮里の負担が軽減された。昨季は国内8試合に出場した宮里だが、米ツアーの年間最優秀選手を狙う今季は、日本での出場試合が減少する見込み。それでも、樋口会長は「今年はアメリカでいいと思っている」と、米国専念を容認している。

 宮里だけではなく、米ツアーで2勝し、日本で23勝している福嶋晃子にとっても、吉報に違いない。規定改定などを話し合うTPD委員会は、15日に開催される。そこで順調に話が進めば、早ければ4月12日の理事会で、永久シード権についての新規定が正式に決まる見込みだ。