2大会ぶりの五輪出場へ、早くも黄信号がともった。世界ランク14位の日本は、同19位の中国に0-3のストレートで完敗し、開幕からの連勝はならなかった。高さに勝る中国の強打を食い止められず、ミスも続出して自ら流れを失った。格上ばかりが控える残り5戦を前に星を落とし、厳しい状況に立たされた。休養日を挟み、立て直しを急ぐ。次は31日に同2位のポーランドと対戦する。

 中国のスパイクが刺さるごとに、ほぼ満員の観衆はため息とともに沈黙していった。終始、高い打点から降ってくるような強打に苦しんだ。リベロを除いた中国のスタメン6人の平均身長は2メートル超え。約10センチも高い相手に、ブロック得点で、日本は3-14と圧倒された。大黒柱の清水主将もスパイクを真下にはたき落とされ、顔をしかめた。

 気合が空回りした。エース石川が開始から5本連続でサーブをアウトにするなど、サーブミスは16本にのぼった。ビッグサーバーの柳田や清水にもミスが生まれ、自滅した。スパイクの得点だけなら中国の35点に対して日本は44点と上回ったが、ブロックとサーブミスだけで30失点。試合前は「サーブで攻め、ブロックを頑張ってつなげようと話していた」と関田は明かしたが、もくろみは外れ、一方的な展開になった。

 清水は「負の連鎖だった。誰かが(サーブを)決めていれば変わっていた。自分のミス」と、責任を背負い込んだ。まだ2戦を終えたばかりとはいえ、ポーランド、イランなどさらに格上との戦いが続く。是が非でも連勝が欲しかっただけに、この敗戦は重くのしかかった。【岡崎悠利】

 ◆五輪の出場条件 世界最終予選兼アジア予選では8カ国が総当たりで対戦し、順位を決定。日本はアジア4チーム(イラン、オーストラリア、中国)の中で1位となるか、それ以外の7チームのうち3位までに入れば出場権を獲得する。