「JX-ENEOSウインターカップ2016 平成28年度第47回全国高等学校バスケットボール選抜優勝大会」が23日から29日まで、東京体育館で開催される。

 高校総体、国体を経て行われるウインターカップは、「真の日本一を決める大会」とも言われる。そのため、これらの結果に基づいて注目校が挙げられることが多い。だが過去の結果だけでは測れない話題もある。

秋田代表の平成
秋田代表の平成

 男子の平成(秋田)は初出場。同県では過去46大会すべてに名門・能代工が出場してきた。今年度はその牙城を破り、秋田県勢としては能代工以外で初めてウインターカップのコートに立つ(1988年、第18回まで3月開催の選抜大会だった時代は、大曲工、秋田工、大曲農が出場)。

 佐々木信吾コーチは「我々は守るものがない。ルーキーとして、全力で楽しんで、自分たちのバスケットをやりきりたい」と言う。高校総体では初戦で敗れているが、「自分たちのできることの速度、強度、精度を上げて臨みたい。全国大会での悔しい思いは、全国大会でしか晴らせない」とウインターカップに向けて意気込みも十分だ。

 また、東海大諏訪(長野)と土浦日大(茨城)は、ともに男女アベック出場。しかも両校は男女とも初戦で対戦するという珍しいカードを引き当てた。

 東海大諏訪の入野貴幸コーチは「土浦日大とは4月から5カ月間、毎月手合わせをしてきた。そのおかげで我々の力を高めることができた。フェアプレー精神で臨みたい」と言う。女子も秋に練習試合をしており、「男女ともにお互いが切磋琢磨してきた仲。純粋に勝負を楽しめます」と入野コーチは語る。

 同じアベック出場の広島皆実(広島)は、男子が九州学院、女子は慶誠と、ともに熊本県勢と激突。こちらも面白い現象だ。

 平成のようにウインターカップ初出場となるチームが8校あり、彼らにとって東京体育館は未知の舞台。また、男子の帝京長岡(新潟)をはじめ、高校総体不出場のチームは、ウインターカップが今年最初で最後の全国大会となる。

 すべてのチームにスポットライトが当たるウインターカップは、23日に開幕する。