SP首位の宇野昌磨(20=トヨタ自動車)がフリーもトップとなる186・47点、合計283・30点で2連覇を果たし、初の五輪代表に決まった。田中刑事(23=倉敷芸術科学大大学院)が267・15点で2位、無良崇人(26=洋菓子のヒロタ)が258・41点で3位だった。

 日本スケート連盟は同日、代表を発表し男子の代表3枠は、右足首故障で全日本選手権を欠場しながらも実績で2014年ソチ五輪金メダルの羽生結弦(23=ANA)、宇野昌磨、田中刑事が五輪代表に選ばれた。

 代表メンバーは以下の通り。

 ▽男子 宇野昌磨(トヨタ自動車)田中刑事(倉敷芸術科学大大学院)羽生結弦(ANA)

 ▽女子 宮原知子(関大)坂本花織(シスメックス)

 ▽ペア 須崎海羽、木原龍一組(木下ク)

 ▽アイスダンス 村元哉中、クリス・リード組(木下ク)

優勝した宇野(中央)は2位の田中(左)と3位無良と記念撮影(撮影・山崎安昭)
優勝した宇野(中央)は2位の田中(左)と3位無良と記念撮影(撮影・山崎安昭)

<総合成績>


順位選手合計SPFS
宇野昌磨(トヨタ自動車)283.3096.83186.47
田中刑事(倉敷芸術科学大)267.1591.34175.81
無良崇人(洋菓子のヒロタ)258.4185.53172.88
友野一希(同大)231.2178.16153.05
村上大介(陽進堂)230.9580.99149.96
須本光希(浪速高)225.7672.93152.73
日野龍樹(中京大)223.6168.22155.39
佐藤洸彬(岩手大)214.8577.98136.87
山本草太(愛知みずほ大瑞穂高)208.2772.88135.39
10鈴木潤(北海道大)207.3966.83140.56
11三宅星南(岡山理大附高)199.9568.77131.18
12川原星(福岡大)199.3767.74131.63
13壷井達也(邦和スポーツランド)198.7163.35135.36
14中村優(関西大)198.1665.75132.41
15本田太一(関西大)192.8759.75133.12
16佐藤駿(仙台FSC)185.5257.77127.75
17櫛田一樹(岡山理大附高)181.2960.06121.23
18山田耕新(SMBC)177.4061.01116.39
19木科雄登(金光学園)174.1356.16117.97
20梶田健登(明大)172.5758.65113.92
21唐川常人(日大)169.8656.64113.22
22中野耀司(明大)159.3456.56102.78
23佐上凌(明大)154.1663.0591.11
24渡辺純也(関西学院大)153.9154.0199.90


宇野昌磨

演技構成

4Lo/3A/3Lo/FCSp/FCoSp/StSq/4F/4T+2T/4T/3A+1Lo+3F/3S+3T/ChSq/CCoSp

 4回転ループ、トリプルアクセル、3回転ループと出だしからきれいに決めた。後半の4回転フリップで転倒するまでは、完成度の高い滑りを見せた。終盤のコンビネーションジャンプは、2本目のトーループが回転不足で2回転になるなど、後半に不安定な部分が見え、演技後は謝るように両手を合わせる場面もあった。

男子フリーで演技する宇野(撮影・山崎安昭)
男子フリーで演技する宇野(撮影・山崎安昭)

田中刑事

演技構成

4S+2T/4S/3A/CSSp/StSq/4T/3A+2T+2Lo/3F+3T/FCSp/3Lo/3Lz/ChSq/CCoSp

 冒頭に4回転ジャンプ2本を組み込む構成。最初の4回転サルコーはきれいに決めたが、続く4回転サルコーは手をついてしまった。その後はミスなくまとめたが、後半の3回転トーループでバランスを崩す場面もあった。

男子フリーで演技する田中(撮影・山崎安昭)
男子フリーで演技する田中(撮影・山崎安昭)

無良崇人

演技構成

4T+2T/4T/3Lo/StSq/CSSp/3A+3T/3A/3F+1Lo+2S/FCSp/3S/3Lz/ChSq/CCoSp

 最初の4回転トーループでバランスを崩しかけたが何とか踏ん張った。その後のトリプルアクセル2本をきれいに決め、後半の3回転ルッツも乱れなく着氷した。気持ちが伝わる滑りに、演技後は大きな歓声に会場が包まれた

男子フリーで演技する無良(撮影・山崎安昭)
男子フリーで演技する無良(撮影・山崎安昭)

佐藤洸彬

演技構成

3A/4T/4T+3T/StSq/CSSp/3A+2T/3F/3Lz+2T+2Lo/FCCoSp/3Lo/3F/ChSq/CCoSp

 冒頭のトリプルアクセル-2回転トーループは決めたが、直後の4回転トーループは着地で手をついてしまった。続くコンビネーションジャンプも4回転トーループでバランスを崩して転倒。後半の3回転ループも転倒するなど、ミスが目立った。

男子フリーで演技する佐藤洸(撮影・山崎安昭)
男子フリーで演技する佐藤洸(撮影・山崎安昭)

村上大介

演技構成

4S/4S+2T/3A+2T/StSq/CSSp/3Lo/3A/3Lz+1Lo+3S/3F/3T/FCSp/ChSq/CCoSp

 最初の4回転サルコーを高さもありきれいに決めたが、直後のコンビネーションジャンプでサルコーが1回転となってしまった。その後のトリプルアクセルもバランスを崩してしまった。後半はミスなくまとめた。

男子フリーで演技する村上(撮影・山崎安昭)
男子フリーで演技する村上(撮影・山崎安昭)

友野一希

演技構成

4S+2T/4S/3A+3T/FSSp/StSq/3A+2T/3Lo/3S/3Lz/CCoSp/ChSq/3F/FCCoSp

 冒頭の4回転サルコー-ダブルアクセルをきれいに決める。続くサルコーは4回転の予定が回転不足で2回転となったが、直後のトリプルアクセル-3回転トーループはしっかり決めた。その後も目立ったミスなく、躍動感ある演技で滑りきった。演技を終えると、満足げな笑顔を見せて歓声に応えた。

フリーの演技を行う友野(撮影・清水貴仁)
フリーの演技を行う友野(撮影・清水貴仁)

須本光希

演技構成

3A/3F+2T/3Lo/CCoSp/StSq/CSSp/3Lz+3T/2A+1Lo+3S/3F/FCSp/2A/3Lz/ChSq

 出だしの3回転アクセル-2回転トーループ、直後のトリプルアクセルをきっちり着氷。続く3回転フリップも決めた。後半から終盤にかけても乱れることなく演じきった。演技を終えると、右手でこぶしを作り何度も力強く振って笑顔を見せた。

男子フリーの演技をする須本(撮影・山崎安昭)
男子フリーの演技をする須本(撮影・山崎安昭)

<滑走順とSP成績>

<第1グループ>

中野耀司(明大)56.56

梶田健登(明大)58.65

佐藤駿(仙台FSC)57.77

渡辺純也(関西学院大)54.01

木科雄登(金光学園)56.16

唐川常人(日大)56.64

<第2グループ>

本田太一(関西大)59.75

壷井達也(邦和スポーツランド)63.35

中村優(関西大)65.75

佐上凌(明大)63.05

櫛田一樹(岡山理大附高)60.06

山田耕新(SMBC)61.01

<第3グループ>

鈴木潤(北海道大)66.83

日野龍樹(中京大)68.22

川原星(福岡大)67.74

三宅星南(岡山理大附高)68.77

須本光希(浪速高)72.93

山本草太(愛知みずほ大瑞穂高)72.88

<第4グループ>

友野一希(同大)78.16

村上大介(陽進堂)80.99

佐藤洸彬(岩手大)77.98

無良崇人(洋菓子のヒロタ)85.53

田中刑事(倉敷芸術科学大)91.34

宇野昌磨(トヨタ自動車)96.83

※演技構成は予定