北朝鮮が韓国との南北会談で2月の平昌(ピョンチャン)冬季五輪への参加を正式表明したことを受け、2020年東京五輪・パラリンピック組織委員会の武藤敏郎事務総長は9日、政治的な背景とスポーツは別という考えを示し「ベストの判断だと思う。とりあえず参加することは非常にいいことではないか」と歓迎した。

 森喜朗会長は「両国が互いに話し合いを進める契機になるのはいいことではないか」と話す一方で「五輪の政治利用になってしまうのはよくない」とも指摘した。

 韓国側は五輪参加を契機に緊張緩和や南北関係改善を目指す。2年後の東京大会に向け、武藤事務総長は「当然、東京五輪にも参加していただくのがベストな選択」と述べた。別の組織委関係者は「万一、参加しないことになったら緊張が一気に高まる。大会の安全性を考えても良かった」との認識を強調した。