日本人の母を持つマクラクラン勉(25=日本)が、全豪の男子ダブルスで日本勢初の4強進出を決めた。ヤンレナルト・シュトルフ(ドイツ)とのペアで、第1シードのルカシュ・クボット(ポーランド)マルセロ・メロ(ブラジル)組を6-4、6-7、7-6で破り、準決勝に進んだ。4大大会の日本勢では1955年に全米オープンの前身の全米選手権で優勝した宮城淳、加茂公成組以来のベスト4となった。

 昨年のウィンブルドン選手権で優勝した第1シードの強豪ペアを2時間52分の大接戦で破った。ニュージーランド人の父と日本人の母を持つマクラクランは、4大大会の男子ダブルスでは日本勢63年ぶりの4強入りを果たし「(歴史的な偉業とは)知らなかったけど、すごくうれしい。最後までファイトして勝つことができた」と喜んだ。

 強いサーブとリターン力を持ち、今大会で初めてペアを組んだ相棒のシュトルフに助けられた。リターンでマクラクランの片手打ちのバック側を狙われて第2セットを落とした後も、パートナーからは「僕たちの方が強い。絶対に勝つ」と勇気づけられた。第3セットのタイブレークでは2人の集中力は一段と上がり「全部のポイントが大切な中で、僕もチャンスで得意のボレーを決められた」と胸を張った。日本代表経験のあるコーチのトーマス嶋田氏に誘われ、昨年から日本代表でプレーする道を選んだ。嶋田氏は「戦うたびに自信をつけている。まだ終わりじゃない」と、さらなる躍進を期待した。

 マクラクランは、ニュージーランド・クイーンズランド生まれ。17年6月に、登録をニュージーランドから日本に変更し、同9月の国別対抗戦デビス杯世界グループ入れ替え戦対ブラジルで代表デビュー。同10月の楽天オープンで、内山靖崇と組んで、日本男子2組目のツアー優勝を果たした。

 ◆WOWOW放送予定24日午前8時55分から。正午から。午後5時20分から。いずれもWOWOWライブ。生中継。男女シングルス準々決勝ほか。