アメリカンフットボールの日大選手が悪質な反則行為で関学大の選手を負傷させた問題で、大阪府警に被害届を提出した選手の父親が21日夜、大阪市内で記者会見し、経緯を説明した。

 父親は奥野康俊大阪市議会議員(52=大阪維新の会)。午後7時からの会見で、奥野氏は涙をこらえながら「きょうは息子の件でお集まりいただきありがとうございます。本来は、このような会を開きたくなかった」と説明した。

 奥野氏は9日に警察に相談し、家族で話し合った結果、21日に被害届を出したという。

 19日に日大の内田正人監督(62)から謝罪を受けた奥野氏は「そこ(謝罪)は、関学大サイドでお答えすることになっています」と内容については明かさなかった。

 ただし、伊丹空港などでの会見を、テレビで見たという奥野氏は「加害者がなぜ、あそこまで追い込まれたか。その1点を監督の会見で言ってほしかった。彼があそこまで追い込まれた何かがあるのではないかと思っている」と憤りを隠せない様子で語った。

 全治3週間のけがをした関学大2年生QBの息子については「元気に練習にも復帰できるようになりました」とした。負傷後は「息子は泣きながら『アメフトをやるんじゃなかった』と言っていた」とも明かした。