東京オリンピック(五輪)スケートボード女子のメダル候補、西村碧莉(あおり、16=ムラサキスポーツ)が世界最高峰のXゲームで2位に入った。西村は21日、米ミネアポリスで行われたストリート女子決勝の2回目に86・00をマーク。87・66のマライア・デュラン(21=米国)に次ぐ2位で表彰台に立ち、大ケガからの復活を果たした。

 昨年7月のXゲームで優勝した西村は同10月に左膝前十字靱帯(じんたい)を断裂。11月に再建手術を受けたが、半年はボードに乗ることもできなかった。8月のアジア大会選考会を兼ねた5月の日本選手権は連覇どころか出場もできず。技を制限しながら練習を再開したのは、6月だった。

 7月1日に米カリフォルニア州で行われた「デュー・ツアー」に招待され、実戦に復帰。8選手中8位に終わったが「どこまで調整できるか不安もあるけど、楽しみです!」と、インスタグラムでXゲーム目指して前向きにコメントしていた。

 連覇こそ逃したが、ケガから復活を果たして笑顔をみせた。インスタグラムに銀メダルを手にした表彰台の写真を載せ「Thank you」と支えてくれた周囲に感謝した。

 リハビリ中だった今年3月、アクションスポーツアワード2018の表彰式に出席した時には「18年はけがを治して、強い自分になることが目標」と話していた。連覇こそ逃したが、けがを克服して世界に返り咲いて自信は手にしたはず。「せっかく日本でやる大会だし、出て金メダルをとりたい」と話す東京五輪まで24日であと2年。女子スケートボードのエースが、強くなって戻ってきた。