20年東京オリンピック・パラリンピックに向けたドーピング検査員の養成を目的に、陸上と重量挙げの国際大会を想定した模擬検査の講習会が29日、東京都内で開かれた。会場が競技場という設定で、検体採取を行う検査室のブースを設け、外国人を含む選手役のスタッフも用意。66人の受講者は本番さながらの環境で、緊張感を漂わせながら訓練に臨んだ。

 東京大会では短期間に大量の検査を実施するため、検査員の不足が課題となり、日本アンチ・ドーピング機構(JADA)が国の支援を得て募集、養成に着手した。会場では競技結果を出すスクリーンや、歓声まで再現。受講者は選手に通告することから始め、誘導、検体採取などを確認しながら作業をこなした。