今度は1点差に笑った。男子は福島東稜が68-67で福島南に競り勝ち、5年ぶり2度目のウインターカップ出場を決めた。最終Q(クオーター)終盤まで二転三転の展開も残り約1分半に勝ち越し、県高校総体決勝は67-68で敗れた相手に逆スコアで雪辱した。

  ◇  ◇  ◇

夏の悔しさを1点差で晴らした。第4Q開始4分、最大6点リードを許したが動じなかった。ファウルトラブルに陥った相手に対し、佐藤敢太(2年)のフリースロー2本で逆転。さらに身長196センチのナイジェリア人留学生モーヌ・チソン・フランクリン(1年)のシュートで突き離し、1点差に迫られた後の残り約23秒を一丸で守り抜いた。就任2年目でフランクリンを含む5選手と一軒家で共同生活する小田島誠ヘッドコーチ(61)は「生徒たちがよくついてきてくれた」と涙をにじませた。

6月下旬の東北高校選手権も準決勝で能代工(秋田)に1点差負けするなど、勝負弱かったチームが経験値を高めて成長した。フランクリンが今月上旬の練習試合で左足首を捻挫。本調子を欠く中、全員でカバーした。福地真央(2年)が3点シュート6本を含む計24得点。フランクリンが反則3になって温存された時間帯は加藤翔太(2年)が攻守でフォローした。痛み止めを服用して出場したフランクリンは「夏に悔しい思いをしたチームのために抜けられない試合。ファウルで迷惑をかけたけれど貢献できてうれしい」と笑顔。福地は「もっと相手を引き付けてインサイド攻撃につなげたい」と連係を強化していく。【佐々木雄高】